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 scene000 サイレント

暗闇に浮かぶフォニック文字  ......   ......   Here is black.〈真っ黒だ……〉  (一旦 間)  Dark〈暗い〉   And not look〈何も見えない〉/and not listen...〈聞こえない〉  (間、或いは雑音にも似た音や表示??) サイレント〈俺は消えた〉  サイレント〈フォニムを失って死んだ〉  サイレント〈だから……〉  (飛び込んでくる少年の声、同時に効果光??) ???「おい!」  (短い間) ???「聴こえるか? 音素フォニムの収束をやめて解放しろ」 (不思議がるサイレント) サイレント〈……?〉  ???「ったく、世話焼かせんなよサイレント」  (間。自分が呼ばれている事に気付くサイレント) サイレント〈俺……サイレントなんて名前じゃ〉  ???「沈黙の音子サイレンスフォノンによってのみ構成されたフェイク式レプリカ『サイレント』  アンタは自分じゃ考えられない     沈黙の音子サイレンスフォノンは単体では振動せず 音素フォニムの活性も有り得ない」 サイレント〈……〉  (間) ???「此処数ヶ月の事は全部 預言士スコアラーがアンタに干渉して 音素フォニムを与えてたからだ」 サイレント〈スコアラー……。そうかレプリカはセブンスフォニムで出来てるから〉  (サイレントの台詞の途中で怒鳴る少年の声) ???「ソレなのに思考停止して巻き込んでんじゃねぇ!  解放しろ!!」  (少し戸惑い気味で気圧されるサイレント) サイレント〈あ、嗚呼……〉 

 scene001 フェイク式レプリカ in デスオール

研究所らしき施設内の広い室内。  複数の(研究者達が扱う)機械に囲まれた巨大な水晶のような物体が在り、内部に白い上着と黒いズボンの人間らしき姿が見える。  水晶の前に少年が立っており、その後ろで僧服の誰か(預言士)がドサリと倒れ、駆け寄った者達に担架などで?連れて行かれる。  (音声のみで相応の台詞など)  水晶の方から振り返る少年、ソレに近付く?二人の白衣の人物。長髪で年かさの方が口を開く ブランウォング「御苦労。 暫く自由にしていてイイぞ」  (頷く主人公) ???(主人公の少年)「うん!」  (画面フェードアウト、転換後プレイヤー操作開始) □  ※行動範囲:デスオール中央施設内のみ。外には出られない。  備考@:日付は新暦2022年のルナリデーカン(12月)・ノーム・35。  備考A:「デスオール中央研究施設」の壁各所には、「ワルハラ」と呼ばれる食事配給用の小さな扉が付いている。   まだ(作中での)説明はされないが、現時点で既に利用可能なシステムの一つ。  【FC:初仕事】 ▼室内の研究者   「良かった! 第七音譜術士セブンスフォニマーは貴重な人材だからな」 ▼「優秀だぞ。 サイレントが預言士スコアラーを取り込んだ時はどうしようかと思ったが……」 ▼「サイレントの件は誤算だったな」  ▼「モデルなら医療室に運ばれていったぞ」  ■廊下 ■医療室 (開く自動ドア。入って来て片腕を上げる主人公、室内にはベッド?の預言士と椅子の女医師が座って向かい合っている) ???「やっ!」  (振り向き「!」と成る預言士ホール) ホール「貴方は……?」  ???「俺アンタのフェイク!  フェイク式レプリカのセカンドナンバーだよ」  (間? 不思議そうな顔をするホール) ミリアンジュ「君の音素フォニム振動周波数が必要だったので製作した。        支障が在るなら姿を変えるなり音子フォノンに戻すなり対処するが……」 ホール「……いえ結構です」  (ホール「汗水の落ちる」の吹き出しを表示) ▼預言士ホール ホールに「ヘへー♪」と笑いかける主人公 ホール「……子供の頃の自分を見ているようで不思議な感覚ですね」  ミリアンジュ「同じ顔だからな」  (ミリアンジュに顔を向けるホール) ホール「レプリカであると聞きましたが……。人体に影響は」  ミリアンジュ「心配ない。  あくまでも音基配列おんきはいれつを参考に同じ姿、存在に成るよう似せて作っているだけだ。         個体の音響粒子譜フォンパーティクルを抜き出す従来のレプリカとは全く製法が違う」 ホール「そうですか……」  ミリアンジュ「レプリカは金属の固体を複写し合金を作るのに適した模造品。         フェイク式レプリカは単体の音子フォノンから混合質の有機生物を模す事が出来る偽造品だ」 ホール「良く分かりませんね……。  では何故オールドラントではレプリカの人間達が大勢出現したんですか?」  ???「んー、単に順番の問題!  レプリカはずっと前から居たけど フェイクはまだ俺で二体目だもん」  ミリアンジュ「天然同位体理論とフェイク作成の前身を考案したスピノザという研究者が行方不明に成ってな。         ジェイド・カーティス……。         バルフォア博士としてフォミクリー全論の基盤を作った人物がいまだに生物フォミクリーを禁止している。  (間) ミリアンジュ「このデスオールは時代と世界に反した要塞。         叡知の探求と引き換えに歴史の表舞台からは背を向けた犯罪者どもの溜まり場だ」  ホール「……」  ミリアンジュ「君も違法な預言スコアの詠み上げによって罪を背負った同じ穴のむじな。        この巣穴を出て行けば一体どうなるか……。私が説明するまでもなく分かるな?」  ホール「……。はい……」  (画面フェードアウト、転換後プレイヤー操作可能に)▼ミリアンジュ博士  ミリアンジュ「レプリカとフェイク式レプリカの違いについて説明しようか?」 
select はい/いいえ
ミリアンジュ「『レプリカ』は個体の持つ信号を停止素質の物体に受信させた疑似同位体。 
       主に金属などの元素体をコピーし元の個体オリジナルと再構成させた合金、合結晶などを製作するのに適している。
       『フェイク』は全く新しい信号を生み出し独立した構成譜コードを持たせた単体。
       己で音譜熱フォンパワーを生むため食べ物、医療用の軟骨など有機性物質の模造新作品にするのがベストだ」
???「俺食われんの!?」 
(ヒィ!と慄く主人公)
ミリアンジュ「君は食用ではないから安心しろ。 第一音子ファーストフォノンフェイクの作成には 譜術士フォニマー数千人分の譜力が必要なんだ」
ホール「数千人……!?」 
ミリアンジュ「嗚呼一度にそんな大勢の人間が同じ振動と譜術を発動させるというのは不可能だろう? 
       結果 設備と実践との費用で膨大な量のコストが掛かる事に成る」 
(間。動くミリアンジュ?)
ミリアンジュ「レプリカは安いが破損・劣化状態を必ず起こしてしまうというのが難点。 
       ……後は普及率の問題だな。先に生まれた分どうしてもレプリカを製作するフォミクリーの方が一般的だ」 
select はい/いいえ
ミリアンジュ「そうか……」 
ミリアンジュ「他に知りたい事が在るなら資料室で音盤フォンディスクを漁るがいい。  このデスオールは原罪と叡知の宝庫だ」 ▼壁の小さな扉  ワルハラ(液晶?画面)「What's your get ?」  select 主食/おかず/デザート/その他/要らない  ■植物園 (研究者の老人ケールと植物系のモンスターが居る) ▼ケール・アランドルフ「キシキシキシ。  綺麗な花は要らんかね?」  ■音機関工房 (奥の方からウィィン、ガシャガシャと言う音が聞こえてくる。入口付近には誰も居ない) ■運搬機器置き場 ■素材倉庫 ■資料書庫  データ:別ページ  閲覧後:【FC:資料室の情報】 ■観測室(2階)

 scene002 願いと現実 in デスオール

■第一実験場 (先程の大きな部屋に戻ってきた主人公。ブランウォング博士が気付き、振り向く) ブランウォング「〈ん、〉戻ったか」  (主人公に近付く博士の助手ローゼン) ローゼン「仕事だ。 博士達とサイレントとの対話を取り持ちなさい」  ???「嗚呼!」 サイレント(水晶体)の前に立ち、其方に両腕を伸ばして手の平を向ける主人公。目を閉じると開始、音や光のような効果が出る ブランウォング(或いは博士ABC)「第一問。君は何処に居る?」  サイレント〈……地核〉  ???「……地核。でも星の記憶は見えない。  だから違うのかも……」  ブランウォング「第二問。音素フォニムの種類を知っているか?」 サイレント〈地、水、風……〉  ???「地、水、風、火、光、闇、音。  七つ目の音素フォニムは二千年前に発見された〈七つ目のフォニムは二千年前に〉」 ブランウォング「第三問。君はどうして死んだ?」  (ドクン、と鼓動のような音を出すサイレント。同時に出た波動が主人公を通過。髪の毛がほどける (周辺機械、画面のデータ表示などが急変化していく) ???「……レムの塔で。  大量の第七音素セブンスフォニムと超振動を使って障気を消した。それで……」 (動くブランウォング) ブランウォング「結構。 君の正体が分かった」  (瞬くサイレント?) サイレント〈……〉  ブランウォング「新暦2018年に出現し徘徊したと言われるレプリカ・ヒューマだ。          自分達の国家建設を条件に数千人(or一万人)が障気の中和の為に犠牲に成ったという史実と一致する」  サイレント〈レプリカの国……〉  ???「レプリカの国……一体どうなったんだ? 実現したのかな……」  ブランウォング「マルクト・キムラスカ間の国境線の一部を領土として与えられている。          キムラスカの現王妃がその土地の元領主と交渉して生まれた小国家だ。  名前は確かコーラル国」  サイレント〈嗚呼……〉  ???「嗚呼……。そうか」  (間) ブランウォング「結構。  それではこのまま君とセカンドナンバーの強制消去を開始する」  サイレント〈――え!?〉  ???「――え!?」  (サイレントと主人公、同時に声をあげる) (動く研究者達、動じないブランウォングと助手) 「ブランウォング博士……!」  ブランウォング「君は招かれざる客のようだ。 悪いが居座られる訳にはいかないのでな」  「本気ですか!?」  ブランウォング「我々は『サイレント』の製作に失敗した。  これは事実だ。  彼は我々の求めた状態とは違う」  (動くブランウォング、機械を扱う研究者などを向いて) ブランウォング「ただちに音子フォノン集積装置を解除しろ」 「はっ」  ブランウォング「記録情報はのちほど資料室の演算器へ送っておくように」  「はい」  (返事をして動く各研究者達。サイレントから背を向け歩き出すブランウォングと助手) サイレント〈……〉 各機械を操作する研究者達。瞬きのような事を続ける?サイレント 「あーあ、やっぱり処分かぁ……」  「勿体ねぇ」  「何でレプリカの幽霊なんかが入り込んじまったんだ?」  「三年余りの研究がパアだぜ……」  (間) サイレント〈ウルサイ〉  (急変化する画面の表示)その体勢のままで叫ぶ主人公、足を止めるブランウォングと助手 ???「俺は生きてきたんだよっ!  お前らにどう思われようが!!」  (「!」と振り向くブランウォング達) ブランウォング「何だ?」  (騒ぐ研究者)第一音素ファーストフォニム増量!」 「解除した筈の力場フィールドが再び音譜力フォンパワーを集めています!」 (中心部の輝いている?サイレントと叫ぶ主人公) ???「俺は生きていたかったんだ!  ただ本当にそれだけで…… それだけで良かったんだよっ!!」  (間。瞬く?サイレント) サイレント〈――――……〉 轟音と共に振動を始める室内。慌てふためく研究者達FOSフィールドオブサイレンスの引力上昇!」 「闇系音子シャドウフォノン発生はっせ………  キャアッ」 (機械が小爆発を起こし、台詞が途中で悲鳴に成る女性研究者) (それらの様子を見ているブランウォングや助手。その間にも発生する火花や炎など) 「所長! 退避命令を」  「サイレントが暴走しています!」  (間。サイレントの方を向くブランウォング) ブランウォング「聞いた通りだ! 死に損ない!          お前がどれだけの未練を残してこの世に踏み止まらんとしているのかは知らないが……」  (近くの鉄棒などを掴み、サイレントに向かって構えるブランウォング) ブランウォング「こちらもむざむざと殺される訳にはいかぬ!  大人しく静まれ!  さもなくば今 消滅させる!!」  サイレント〈――!〉  ???「――!」  (息を呑む主人公。動揺するサイレント) サイレント〈――違ウ〉  ???「……違う。  殺すつもりなんてない!  俺は……。ただ……  俺は……」 振動の収まった部屋。あちこちが壊れ、研究者達が倒れたり座り込んだりしている ???「……すまない。 こんな事をするつもりじゃなかった」  ブランウォング「しかし君の処分は変わらない。  死ぬ覚悟を決めるまでの時間をくれてやるとしか言えないな」  ???「……」  (手を降ろし、まぶたを開けて辺りに目を向ける主人公。サイレントは沈黙) (プレイヤーの操作開始)  【FC:サイレント暴走】 ▼機械のそばの研究者   「さっきので計器が破損した。 もっと続いていたらと思うとゾッとするな」  ▼「音素フォニムは生命の源でもある。 吸い取られて皆 貧血のような状態に成っているようだ」 ▼ブランウォング「君と居るとサイレントは外部との相干渉状態に成る。  面倒だが処分は別々に執り行う事にしよう」  ▼サイレント 再び両手を出して目を閉じる主人公。瞬きを開始するサイレント (フィィィ……と効果音開始。光の粒のようなものが機械や倒れた研究者達に発生) (機械のそば、「!」と驚く研究者) 「破損した部分が……」  (光を浴び、目を開ける研究者達) 「……何だ?」  「温かい……」 音素フォニムが戻ってくる……?」 (間。立ち上がる研究者達、それを見て「ふむ」と呟くブランウォング) (ブランウォングの見るモニターの画面に文章が表示されていく) サイレント〈力はある程度制御が可能です〉  サイレント〈ちゃんと訓練はしていたんだ! もう暴走(orこんな事)はしない……だから……〉  (間。画面からサイレントに目を向けるブランウォング) ブランウォング「いいだろう」  (瞬くサイレント?) ブランウォング「サイレント及びセカンドナンバーの消去処分は中止。  音子フォノン集積装置発動。 FOSフィールドオブサイレンスの調整を急げ」 (「はっ」と答える研究者。背を向けて歩き出すブランウォングと、主人公&サイレントを向き声を掛ける助手ローゼン) ローゼン「命拾いしたな。  しかし君の存在を維持する為の音機関には常に莫大な燃料が掛かっている」  サイレント〈……〉  ローゼン「現実的にコストが無くなったら譜業装置は止めざるを得ない。       何時そうなってもいいよう 改めて心の準備はしておく事だ」  サイレント〈……〉  (ゆっくりとサイレントから手を離す主人公。僅かな間ののち画面フェードアウト)

 scene003 人間型 in デスオール

少し時間が経った後の同じ場所(第一実験場)。ミリアンジュ博士と預言士ホールが来ている (主人公の髪を結んだミリアンジュ博士) ミリアンジュ「成程 大変な騒ぎだったようだな」  (女性研究者)「ええ」  ミリアンジュ「この分では実験場に居た殆どの人間のデータを取らなければならないか……」  (何故か張り切った感じで言う男性研究者(の一人)) (男性研究者)「宜しくお願いします!!」  ミリアンジュ「君は異常が無さそうだ」  (ガクリ、と項垂れる男性研究者。歩いて周囲の様子を見回るミリアンジュ) (間。主人公を見ていたホールがミリアンジュの方を向く) ホール「ミリアンジュ博士」  (振り向いたミリアンジュ) ホール「少年の……、フェイクの様子が」  (戻ってくるミリアンジュ) ミリアンジュ「〈嗚呼〉元がサイレントと同じだからな。  さっきの件で中身が統合して自我を失ったのかも……」  (両手で主人公のホッペをむにっ、と引っ張るミリアンジュ) ???「ひゃひふんはほ」  (不機嫌に成って「何すんだよ」の意味の台詞を言う主人公) ミリアンジュ「……嗚呼。 それほどのものではないな」  (手を離すミリアンジュ) ミリアンジュ「どうだ気分は?」  (ボーっとした顔に戻る主人公) ???「……良く分かんない。  頭ん中色々すり抜けてった感じ……」  (「ふむ」と主人公を見続けるミリアンジュ) (動くホール、ミリアンジュを見る) ホール「……博士。  彼を診て上げて下さい もしかしたら……」  ミリアンジュ「無理だ。先にこちらのデータの収集をしなければな」  ホール「ではその後に……」  ミリアンジュ「悪いが必要とは思えない」  (間。動くミリアンジュ) ミリアンジュ「そのフェイクは君を助け サイレントを中和させる為の 補助装置のようなものだ。         君の同位体として生命活動さえしていればいい筈」  ホール「そんな……!」  ミリアンジュ「元々まだ人間型フェイクを作る段階では無かったのだ。  何か在っても技術的に手の打ちようが無い」  ホール「……」  (顔をしかめているホールと突っ立っている主人公) (動くミリアンジュや研究者達。画面フェードアウト) (画面転換後プレイヤー操作可能に??)  【FC:心配】 ▽または▼ワルハラの扉(何処かの部屋??)  ???「あ、そうだ……」  (壁に付いた小さな画面を向く主人公) ???「ワルハラ! 手帳ノートとペン出せるか?」 ワルハラ(液晶?画面)「Wait a minute.」  (画面一度フェードアウト)数分後。ガチャッ、と壁に付いた小さな扉が開く ワルハラ「Please.」  (取り出す主人公。再び閉じられる扉) notice:日記帳入手  ※以降、メニュー画面のライブラリで「あらすじ」が利用可能に  【日記】

 scene004 デスオールの日々 in デスオール

第一実験場。サイレントに手を伸ばして立つ主人公とその後ろの研究者達。  主人公は目を閉じ接続効果の光や音などが発生中 ブランウォング「第一問。 君は何処に存在する?」  サイレント〈……〉  ???「……」  ブランウォング「前回、君は地核と答えた。 その根拠は何だ?  君にその死生観を植え付けたのは――……」  (画面徐々にフェードアウト)演算器の画面表示を見ている研究者達 「……変化在りません。  この情報は間違いなくサイレントのものです」  ブランウォング「分かっている。……彼は異物ではない  (間) ブランウォング「構成情報に問題は無い。 不可解だがそれを認めるしかあるまい」  サイレント〈……?〉  質問を終えサイレントと主人公から離れて行く研究者達。見送る主人公 サイレント〈――何なんだろう。  話を聞くと言うより反応を見て記録を取ってたって感じだけど〉  ???(よく分かんねぇよ)  (間、少し考える主人公) ???「……、サイレントは知りたいのか?」  (文章を表示するモニターの画面) サイレント〈ん……まぁ、でも〉  ???「じゃ、聞いてくる!」  (駆け出す主人公。画面転換後プレイヤー操作可能に) □廊下  【FC:ブランウォングの居場所】 ■観測室 ▼ブランウォング「サイレントが?  ……ふむ いいだろう 直接行って話そう」 第一実験場、サイレントの前 ブランウォング「君が何処に居るかという質問……。  我々に言わせれば答えは此処目の前だ。          半径約数十メートルに及ぶ巨大な結晶質の振動体  その中央部分に君と思しき人影が見える          肉眼では分かり辛いが生命反応は確かに在る」  ???「閉じ込められてる……って事か」  (モニターの画面に表示される文章) サイレント〈道理で動けない訳だ〉  ブランウォング(または別の博士?)「いや、生命反応が在るのはこの結晶体そのものだ」  サイレント〈……?〉  (「?」とハテナマークの吹き出しを出す主人公) ブランウォング「我々の見ているこの結晶質の物体全てが、君の新しい『器』に成るという訳だ。          ……第一音子ファーストフォノンフェイク・ファーストナンバー。         第七音素セブンスフォニムに違いは無いが、以前の君を構成していた音素フォニムと元素とは、別の音素フォニムと元素で構成されている」 音素フォニムを構成する音素フォニムの構成が可能に成った。それがフェイクフォミクリーの僥倖なんだ」 「仮説通り、意識記憶の再生は音基配列に沿った超微粒子振動が行う、っていう事も証明されたしね」  「そうそう。今までは正確な記録情報が採取出来なかったけれど、…………」  サイレント〈……。分からん  ブランウォング「予想では沈黙の音子サイレンスフォノンの構成体は金属か譜石に似た結晶であると思われていた。         だが異物が入り込んだならば当然起こる筈の情報変化が今まで全く観測されていない」  サイレント〈……? それって……〉  ブランウォング「つまり理論上では君は間違いなくサイレントという事だ。 音素フォニム振動数にも間違いはない」 サイレント〈音素フォニム振動数……〉 ブランウォング「そうだ。 君が異物ならば発生する筈の振動が全く無い。  君は完璧なサイレントだ」  サイレント〈……〉  ブランウォング「こちらとしても戸惑っている。  君の事は暫く地道に観測していくしかないな」  サイレント〈……〉  (室外へ出て行くブランウォング) (見送る主人公) サイレント〈ちょっとつまんねぇ〉  ???(そうか?)  サイレント〈結構 一世一代のつもりで頼み込んでたんだけどな〉  ???「……」  (考え込む主人公) ???(何か……はぐらかされた?)  サイレント〈分からない……〉  ???「完璧とか間違いなくとか言っている割には何か嫌そうな感じ」  サイレント〈……〉  (瞬く?サイレント。モニターの画面に文章) サイレント〈やっぱり俺、生きてちゃいけないのかな〉  (間) サイレント〈出来れば素直に眠りに就きたい。  だけど……。けれど〉  (入ってきて大声を上げるホール) ホール「フェイク!」  (振り向く主人公。近付いてくるホール) ホール「戻るのが遅いと思ったら……。  仕事が済んだらすぐにサイレントから離れるよう言っていたでしょう!」  (主人公をサイレントから引き離すホール。一旦沈黙するサイレント) (サイレントに片腕を伸ばし手の平を向けるホール。接続効果の音や光など再び) ホール「サイレント。  貴方も貴方だ! 全く……」  (反論のように瞬くサイレント。モニターの画面に文章)  Annoying! I'm not to blame.〈し、仕方ねぇだろ!?〉   I have nochoice, have nothing〈そいつとアンタぐらいしか〉/but contact you and him.〈俺には話す相手も居ないんだ〉  ホール「……貴方の境遇は察します。  でもこの子を貴方が聞き話しする為の道具には出来ない」  サイレント〈……〉  ホール「貴方が彼の製作前身物プレヴィオス・ケースである事は聞いています。     もと同位素体として同じ性格・記憶を持っているのかも知れない でも 彼は彼だ!  貴方ではない」 
サイレント〈……分かってる〉  (瞬くサイレント) サイレント〈俺は俺だ……。そいつはそいつなんだ〉  (間) サイレント〈なぁ、もっと言わせてくれ  俺は此処に居る ココニイルンダヨ〉  ホール「……」  (画面フェードアウト)医療室。ベッドで寝かされているホールと呆れた様子で動くミリアンジュ。椅子に座って?見ている主人公 ミリアンジュ「……甘いな君も。譜力を消費するという事は知っているだろう。         そのまま三時間もサイレントと話をする奴が在るか!」  ※FOS外部での時間。ホールの体感時間では数十分以下 ホール「……。  悪い人ではないんですよ。 ただ少し生への執着が強いだけで」  ミリアンジュ「幽霊だろうが」  ホール「でも既に新しい肉体なのでしょう?  それならもう生まれ変わったと言っても……」  ミリアンジュ「……」  ???「ブランウォング博士も同じ事言ってた!  ファーストナンバーの体は以前とは別の音素フォニムと元素とで構成されているって」 ミリアンジュ「…………」  (間。口調が諭すような感じに成るミリアンジュ博士) ミリアンジュ「サイレントの情報量は惑星預言プラネットスコアにも匹敵する。        同情だけで身を削るな。 順番で言えばサイレントの充足より君の命だ」  (画面フェードアウト、その後プレイヤー操作可能に) □  【FC:やるべき事】 ■植物園 ▼ケール・アランドルフ「キシキシキシ ……見舞いか。  花でも持っていかんかね?」  ■音機関工房 (前回同様 奥には行けない。ただ聞こえてくる音が変わっている)

 scene005 最初の約束 in デスオール

■第一実験場 ▼サイレント 接続中の主人公。モニターに文章を表示させるサイレント  I done.〈……そうか〉  サイレント〈自分でも分かってるんだけどな、ホントは存在なんかしてちゃいけないって〉  ???「……」   At least,〈……せめて、この真っ黒で身動き出来ない状態さえ何とかなれば……〉  ???「……? 外に出たいって事か?」  サイレント〈そうだなぁ〉  サイレント〈そしたら素直に地核でも音譜帯でも行くんだけど〉  ???「……」  ???「分かった」  (間) ???「俺 サイレントを解放する。  サイレントを助ける」  サイレント〈――え?〉  ???「……自由にする。約束」  (間。主人公の手の平、接続の効果音や光の粒) ???「俺とサイレントとの……。約束」  サイレント〈お前……〉  (瞬くサイレント) サイレント〈……有難う。お前がそう言ってくれるだけで充分だ〉  (柔らかく光と音を出すサイレント。水晶の体全体が輝く?) サイレント〈……もう何も要らない。お前に俺の知っている全てを教えてやる。        ……それがきっと、これから俺の生きた証に成る――……〉  (光の中、体が透けていく?主人公。同時に画面フェードアウト)

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