とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#089.避けていた過去/水曜日、クラブAへ

p.1 【2018.9.19.Wed.】
 昔 負けそうになって 自分からサレンダーした事が在る 割と大きな大会で
 デュエルスターの榊遊勝の息子だって鳴り物入で紹介されて 最初は勢い付いてただけに その敗北は惨めだった
 俺のワーストデュエルの一つだ.

《怖がって縮込まっていたら 何にも出来ない 勝ちたいなら勇気を持って…》
 父さんは慰めてくれたけど 世間じゃ既に 俺には臆病者のイメージが作り上げられていたらしい

 だけど実際に「臆病者」のレッテルを張られてしまう事になったのは父さん 臆病者の親は臆病者って事らしい
 父さんがデュエルで相手を恐れた事だなんて1度も無いのに

p.2 
 俺が父さんの栄光に泥を塗った 反論したくても俺じゃあ説得力が無くって 挙句の果てに自分から父さんをわらい始めた

《いまだに連絡の一つも寄越さないんだ 何処で油売ってんだろうなぁ アハハハハハ》

 実際 訳が分からなかった 父さんがどうして 突然 行方不明になったのか …誰も何も知らなかった

p.3 
 デュエル直前失踪 王者決定戦放棄
 
 …初めは負けるのが怖いからって言ってた連中も 2・3週間もすると流石に変だと思い始めたらしい
 本格的に行方不明者としての捜索が始まったようだ

 けど警察の方は あんまり捜査を進めている気配が無くって
《目下 全力で当たっております 我々を信じてお待ち下さい》
 とか何とか口ばっかりで まぁ実は零児たちが口止めしてたそうだけど

p.4 
 …母さんも何かを知っていた それには気付いていたけど 俺に話すツモリないようだったから そしてちょっとピリピリしてたな
 話せない事態になってるんじゃないかって 子供オレなりに一人で想像していた いや 俺でだけじゃなかったけど

「もしかして… 他処に女の人が出来て それで俺達を捨てて その人とどっかに行っちゃったとか…?」
 わいどにゅーす しうかんし

「そんな訳ないだろう!! アンタ父さんの事 何だと思ってんだい!!」
 …この母さんじゃ別の意味で逃げるんじゃないかって思ったけど その辺はまぁ母さんが怖いので黙っていた

p.5 
 だいたい 父さんは 人を驚かすのが好きなんだ
 期待させる事を言ったと思うとガッカリさせて
 でもスグもっと素敵なサプライズをくれる
 そういう意味じゃあ 1番の嘘つき
 
 お土産にビスケット買ってくるなー 箱の奴
 わーい♪

 ビスケット? あー忘れたー
 えーっ

 でもケーキが在るぞー ファンの差し入れでもらった
 わーい♪
 あの頃はあっちこっちのデュエル公演ショーに引っ張り凧で あんまり家に居なかったからかなぁ  そのうちひょっこり帰ってくるさ そう母さんが言ってたし… 俺もそう思う事にした 《何かきっとビックリするような事を仕掛けてるんじゃないかって その頃はまだ皆 期待していた》 p.6   噂をすれば影…って言うか 悪口言ってりゃそのうち本人が出てくるんじゃないかって  だから皆 父さんの噂をやめなかった 俺もブツブツ言いながら… ずっと父さんの帰りを待っていた》 p.7  《皆 父さんが好きだった あの興奮と熱狂を忘れられる筈なんかないんだ 逃げたとか臆病者だとか言ってる口の裏側で…  本当は》 p.8   歪んで歪んでヒネクれて それが分かった瞬間 どうしようもなく愛しくて  俺の周りで父さんを責め続けている人達は 結局は俺と同じ俺自身で  トウサンニ アイタクテ アイタクテ p.9   …自分から笑えるようになったのは何時だろう 母さんが以前から俺に笑い掛けてくれたから  落ち込んでたってしょうがないから …気が付くと出来るようになっていた 《泣きたい時は笑えって だから笑うんだアハハハハ》  実際 元気が出てくる気がした 無理してるって事は分かってたけど  無理できるうちは我慢できるって事で 無理じゃないって事で 大丈夫 大丈夫大丈夫大丈夫》 p.10   楽しい事ばっかり考えてた 嫌な事 全部忘れるように 笑って笑って嘲って嘲って p.11   …1年も経つと 流石に噂を聞かなくなっ 安心する一方 ちょっとだけ寂しいなァとか思いながら 例の大会にまた出たけど  けどそれは俺達の勘違いだった 「榊遊矢? 榊遊勝の息子の?」 「父親はどうした?」 「流石にもう帰ってきてるんんじゃないのか?」 まだなのか?  何とか言えよーっ  答えろ卑怯者ー  榊遊勝は何処だーっ  …何とか虚勢は張ったけど デュエルには負けて 後で結局 泣く羽目になった 俺のワーストデュエルその2. p.12  「…遊矢 来年はもう舞網チャンピオンシップには出るな」  塾長が俺を気遣ってそう言った それから1年 俺は殆ど 他処の奴とデュエルをしなかった 公式戦も最低限で  そんな一方で中学校に上がったから …正しく言うなら中学に上がる直前に LDSの合同試験を受けて  その際に1度 遊勝塾が買収されそうになったから  …何かまぁ 自分の事ばっかりじゃいけないよな と 父さんの塾 父さんのデュエル 俺が守らなくっちゃって  何かそんな決意をして エンタメデュエルに身を入れるようになったんだ マル p.13  「その直前まで 割と虚勢張らない時は スグ落ち込んでたって言うか  落ち込んでるフリして塾長騙して 塾の講義サボりまくってた」チョロイぜとか思ってたなー  サボってと言うか チャラにしてもらって 《…おい》  …その頃にはもう 何突き抜けてたって言うか 何時もは笑って 何も気にしてないように見せてたから  そしたら皆も余り俺の事 気にならなくなったみたいで つまりは父さんの事 言わなくなった  父さんの事 悪く言われるのは辛かったけど 全く何も噂されないのも嬉しくなかった p.14   皆もホントは父さんの事知りたいんだろう 知りたいよなぁ知りたくない訳が無いよなぁって感じで複雑だったけれど  実際 俺は 父さんの行方を知らなくって 教えてもあげられなかった訳だからしょうがない 「父さんはそう 誰よりも強いデュエリスト 華麗でカッコ良くて勇敢で… 華やかで変幻自在の奇天烈で」 《其処 聞かなくてイイ 割愛しろ》 えー 《お前の記憶… 特にあの3年間の事 薄々 聞き及んではいたが…》 《それでもこうやって丸出しにして 僕達に見せた事 なかったモンねぇ》 p.15  「ツマンないだろ… 俺自身 思い出したくなくって閉じ込めてた いやどっかに捨ててたツモリだった  なのにこんなに残ってるなんてな」  …気を抜くと そう 笑うのをやめると スグに嫌なモノが入り込んで 辛い記憶 父さんへの不満 疑問 願望 エトセトラ p.16   そんな時に限って ちょっかい出してくる連中居たりで そんな時は権現坂が助けてくれた  そのまま笑って立ち直って なるべく笑って笑ってわらって 「…… 余り調子に乗るな遊矢 そうやって変に馬鹿笑いばっかりしてるから 耳障りだと思われるんだ…   もっと普通にしろ普通に」 そう…? 「……」 むー 「…… 何だその顔は」 「普通の人 権現坂」 あのな p.17   あの3年間 権健坂には 1番本心を話してた 塾長はいい人なんだけど抜けてるし  心配され過ぎて 世話焼かれ過ぎて 返って鬱陶しくなる処も在ったし 《母親は凄く叱った後 優しいって言ってたよね 柚子は?》 「柚子も… 最初は叱ってくる方かなぁ でも俺が本気で落ち込んでいるのが分かったら…」 《元気出して遊矢 あたしが付いてる あたしが守ってあげる 遊矢は私の弟みたいなモンなんだから》 p.18  「――ってな感じでスーグお姉さん振ってくるから――」同い年なのに 「俺としては別な意味で 意地張って強がってないと駄目だったんだよな――  まぁソレは別な意味でアイツ怒らせてたみたいだけど」  誰が弟だよー 馬鹿にすんな  何よその態度ー  柚子とは赤ん坊の頃からの付き合いで 仲良くしたり喧嘩したり仲直りしたり… まぁアイツから打ってきた事って殆ど無いけど  大概 原因は俺だったし 「権現坂とは… あんまり喧嘩した覚え無いんだよな しそうになった事は在るけれど そういう時にはデュエルしたから」 p.19   お互い 思い切り ぶつかって 気付いた時には わだかまりも消えてた 「権現坂とのデュエルはそんな感じ でも柚子は―― …… 俺が原因の喧嘩だと 大概 俺がコテンパンにやられるんだ」 《…それは自業自得だな》  柚子が原因の喧嘩って そもそもデュエルに発展した試しが無い アイツ 自分に非が在る時は  割とスグ素直に謝ってくるタイプだったし そーなると 俺もスグに許したし p.20  《…もうイイよ 怒ってないから》 《うん…》 「――ってな感じで 俺が原因の時とは雲泥の差 俺は自分が悪くても  柚子が相手だと ちょっと素直に謝らないトコ 在るって言うか」 《きちんとしろー!》《真面目にやれー!》 「…… 気が付くとお小言が増えてるんだよなアイツ けどまぁ毎回デュエル(して負ける)って訳にもいかないと思って…」 p.21  「何コレ」 「ハリセン 柚子スグ 俺の事 怒るから   これなら俺が怒られても 見ている人のウケは取れる」 「見られてたまるかー!!」 「…うん さっそく 使いこなしてました」見事に ね! 《……》 《お前が渡したんかい アレ》 手伝えとか言わないですよ 「…… 父さんのせいで落ち込んだ時も在ったけど 元々俺は 楽しく過ごす事の方が好きなんだ!」 《…… 落ち込むが好きな人間は居ないと思うが》 p.22   …楽しくて愉快な事が好き 笑って笑って笑って笑顔わらって  だけどエンタメデュエルのモットー 見ている人を笑顔にする…って言うのは あの頃の俺には駄目だった  講義を受けたくなかったのもそれが原因 「あのワーストデュエルの後も… ちょっと見物人の多いデュエルをすると 決まって野次を飛ばされた  野次って言うか 父さんについての質問だけれど 何にせよ俺のデュエルより… ソイツらにはソッチの方が大事で」  俺も本当は 父さんの事 気になって 仕方がなかったんだけれど  デュエルの最中は そんな事でゲームを放棄する訳にもいかなくって 相手のギャラリーも在った 公式戦だったし  無理矢理 気持ち 一人戻して p.23  「アハハハハ アハハハハハハ アハハハハ」  虚勢を張って 笑い飛ばして 野次を聞かないようにするので 精一杯 …自分の事だけ考えてた  何も考えなくって 頭カラッポで馬鹿やって  ホントはこんなんじゃ駄目だって 分かってた でも 観客みんな質問こえは聞きたくなかった p.24  「父さんが失踪している事 まだ帰ってない事 嫌でも 思い知らされるから __の無い父さんへの中傷  それは全て 俺が『憶病』だったせいで」  実際 俺は 結構 ビビリだった デュエルで負けそうになると 何時も手や足がすくんで  …… そのままやられてしまう事も在れば 向こうが俺を思って中断してくれる時も在った 《…もうイイ 今日はこの位で》 《…でも》 《…笑えないほど辛いんだろう 無理して続ける必要など無い》 p.25  「…… 俺のせいかな 俺が何時まで経っても弱虫だから 父さん帰って来ないのかな」  消えない疑問 癒えない痛み 「そんな事は無い… 何時も言っているだろう お前の親父さんだ 信じろ」 うん…  その度に 守ってくれる 優しさ p.26  「権現坂だけじゃない… 柚子も母さんも塾長も ずっと俺に優しかった」  他の観客なんて 要らない 他処とのデュエルなんて 必要ない 「その頃の俺はそんな考えで塾に居た 学校の皆とも殆ど仲良くしなかった 気付けば3学期の終業式で」 p.27 【9.20.Thu.】 「…… 色紙にクラス全員で寄せ書きとかするじゃん? 俺だけ 書く言葉 何にも思い付かねーの  仕方ないからサインだけにしといた」  榊遊矢⛤ 《……》 《かなり痛い行為だな》 「流石に惨めだったんで 2年生になってからは明るく楽しいクラスのムードメーカーを目指して」 《……》 「でも そういう時に限って 担任の先生やクラス委員に堅物で真面目な人が成ったんだよな」 《ただの不真面目生徒でしかなかったと言う訳か…》 《…… 僕も周りと仲良くなんかしてなかったけどね そんな問題に見える行為はしてなかったと思うよ》 ※注:本人の主観. 「デュエルで無理する馬鹿笑いするの やめたのは… アユがキッカケだったかな」 《アユが?》 嗚呼「アユは塾の近所の子で 俺達が小学校の頃は一緒に登下校してたんだけど」特に柚子と. p.28   ズバリ笑ってるの変だって言われた みんなのそこはかとない反応を見て 実はそうだったのかなーと思い直した 《……》 「…俺はみんなに守られていたけど 流石に小学生にまで守られる訳にはいかなかった  その意味でフトシやアユが入ってきて ちょっとだけ視野が広くなったと思う」  フトシはアユと同じ日に入塾はいってきた デュエルを学べれば何処でも良かったらしくって  1番安くて家からも近い遊勝塾にしたそうで p.29  「アイツん家は肉屋だろ… 両親 本気で プロデュエリストにするツモリ 無かったみたいだったから  俺としてはそんな理由で父さんの塾選ぶなよ! って言うのが第一印象でムカついた」  だけど… カードやDディスクに触って やたら騒いでるアイツらを見て 俺は何だか変な気持ちになった  二人がその時 感じた感情こと それが分からなくって俺は戸惑ってた  …模擬的にデュエルをする事になって 其処で初めて気が付いた 「スゲェ!」 くー 「カッコイイ! シビレる〜 「……」 p.30   あの二人はRSVのモンスターやバトルを見て 作り笑いじゃない本当の笑顔を浮かべて楽しんでいた  それでようやく気が付いた 俺はずっと「楽しんでるフリ」をしていたけど  ホントは何時の間にか 楽しんでなかいなかったって p.31   形だけは「エンタメデュエル」をやっていた なのにその頃の俺は 見る人の事なんか どうでもよくって  …自分が「楽しむ」為にデュエルをしていた  その「楽しい」が偽りだった事も エンタメデュエルが本当はどんな楽しみデュエルかって事も  アイツらが全部 気付かせてくれた 言葉で語ってた訳じゃないけど p.32  「そうしてアイツらと打ち解けて… 俺は無理なく自然な笑顔で再び笑えるようになった アイツらをもっと楽しませたい  見てくれる人をもっと増やしてもっと笑わせて… 楽しんでもらいたいって きちんと考えられるようになった」 《父さんが昔 見せてくれた あのデュエル あの笑顔を 俺もみんなに》 「…だけど現実は厳しくて ちょっとでも他処行くと やっぱり父さんの事を訊かれた 柚子か権現坂が一緒でないと  俺はまず街の方には行けなかった」 p.33  《おいお前 榊遊勝の息子だろう》《父親はどうした》《まだ逃げ回っているのか》《…卑怯な奴》 「…会いたいんだろうねぇ本心は でも1度言い出した悪口はやめられない 救えないツンデレ連中だよ 全く」  父さんが好きで デュエルが見たくて 不満で不満で 歪んで 歪んでる p.34  「そんなの俺 マトモに受け止めるとか出来なくって 適当に誤魔化すか逃げるか…  どっちも出来ない時は 権現坂に助けてもらうか」  ――ずっとソレの繰り返し マトモなデュエルなんて 出来なかった 或いは それをする事すら 諦めていたのかも知れない 「言ったろ… ストロング石島の戦いまで 『俺はこのデュエル勝たなきゃ!』…って思って臨んだデュエルは無かったって」 《……》 p.35   負けるよりかはもちろん 勝つ方がイイけれど 相手が「真剣」かどうかはどうでもよかった 相手が―― 「って言うか そういうのを笑わせたいのは 今でも同じなんだけれど  何だろう あの頃の俺には それが出来なくっても別にイイやって処 在ったんだよなぁ」  自分だけで笑って笑って ウケてもらえる人にだけウケてもらって その程度でイイやって… ちっちゃな世界で満足してた p.36  「あのデュエルに行かなかったら… 俺も父さんもずっと『憶病者』って言われ続けるままで  勝てなかったら 父さんの汚名を晴らす事は出来なくって」  …… そして「ズァーク」 俺の中の悪魔と「ペンデュラム」の力… それが目覚める事も無かったんだろうか うーん《たぶんソレは無いと思う 多少 時期や出来事の違いが出る事になっても…  僕達4人 一つに戻ろうとする事には変わりなかったと思うし》 p.37  《そうだな… それは赤馬零王も言っていた》 「……」 《恐らく『覇王龍』として復活する事 その力で世界を滅ぼす… いや滅ぼすかも知れない程の力と恐怖を見せ付ける事  そしてその「恐怖」を通じて… かつて自分やモンスター達が感じた痛み 苦しみを人々に思い知らせる事  それが即ち「ズァーク」の… いや俺たち自身の「悪」の魂の目的》 《うっわ七面倒臭ぇ 本当に「俺」か 一抜けだぜ》 《僕も… 復讐とか世界を滅ぼすとか どうでもいいんだけどねぇ  同じくらい 他の人間が恐怖しようが絶望しようが どうぞってトコも在るけど》 p.38  ……《「覇王龍ズァーク」は既に遊矢と分離している 少なくともデッキに入れていなければ  悪の魂ズァークが無理に「覇王龍」を召喚したりしない事は分かった》Dディスクにかも知れないが 《その代わり… 他の人間が「覇王龍ズァーク」を呼び出す事も可能だけれどね》 《けど 今の処 誰も召喚できていないんだろ? ついでに暴れるとは限らねぇ》 「嗚呼… そっちはもう ただのカードになってると思ってイイと思う …… トラブル起こさなかった訳じゃないけど  でも それは ズァークの意志じゃあなかった訳だし」 p.39  《…… そのテキストを見る限り… 「覇王龍ズァーク」の召喚には融合・シンクロ・エクシーズ…  そしてペンデュラムのドラゴン族モンスターを召喚できなければならない》 「…うん ペンデュラム自体は手札のままでもイイけどね」 《4種類もモンスタードラゴンを持ってる… って時点で難条件かも知れないぜ  それを呼ぶ為のチューナーや「融合」カードも要る訳だろ》 p.40  《加えて4月からの新ルール 都合よく自分側にリンク先の多いLモンスターを使うか… いったん1体以上破壊して  墓地から再召喚って形にしなくちゃ 素材のモンスターが揃わないよ》 「滅茶苦茶… 厳しいと言うか手間が掛かると言うか」 《ある意味じゃ「封印された」に近いよな もう暴れ回るとは限らねーけど》 《カード自体はバンバン量産されて出回ってる状態みたいだけれどね 無理に「召喚」しようって言う人は…  果たして居るのかな居ないのかな?》 p.41  「このカードはあの時の覇王龍ズァークじゃあないらしいけど… それでもズァーク どうやってコレ召喚したのか  ジッと見てると段々気になってくるよなー 覚えてないの ちょっと残念?」 《実際に見た奴に訊けばイイんじゃねーか?》 「零児たちにか?」 《だと思うけど…》 《話に拠れば権現坂や沢渡シンゴ 隼やカイトに紫雲院素良も居たらしいな》他にも何人か 「そうか… じゃあまずは権現坂から当たってみるかな?」 p.42  「…… 覇王龍ズァークの召喚?」 うん『カード見てたら何となーく気になってきちゃって 権現坂 覚えてないか?』ズァークと戦った時の事 「……  悪いが俺は見ていない 俺と沢渡があの場所へ着いた時には既に召喚されていたからな  見ていたとすれば 黒咲 カイト 紫雲院素良 エド・フェニックスの4人だ」全員とは限らんが. 『分かった… それじゃあ素良に当たってみるよ』 「今からか?」 『嗚呼 生徒会に行ってアンジェラの方に頼んでみて 取り次いでもらうの駄目なようだったら 午後改めて クラブAに行く』 「……」  ※クラブ・イン・アカデミア p.43  『出来れば素良だけじゃなくデニス達にも会いたいけど 何にせよ教えてくれてサンキュー 権現坂 じゃあもう切るな』 「…嗚呼」 「…… …………」 「権現坂? 珍しいわね 貴方が掛けてくるなんて」殆ど交換してるだけ番号なのに p.44  『遊矢がクラブ・イン・アカデミアに行くと言う 良かったら付いて行ってやってくれないか 俺は今から朝稽古をする気なのでな』 「…… 遊矢が?」 『嗚呼』 「今からクラブAに行くって事は 遊びに?」 『嗚呼』 「素良が来るの 水曜日の午後の筈よね あっ でも 今日から春休みだし どうなるんだろう…」デュエルアカデミアのスケジュール 『……  素良に取り次いでもらう為に 生徒会のアンジェラを訪ねると言っていた お前は彼女の知り合いだから  一緒の方が話も通り易いだろう』 「そうね」 p.45  『出来ればデニスにも会いたいとは言っていたが… 遊矢の目的は覇王龍ズァークの召喚方法を知る事だ』 「召喚?」 嗚呼 「テキストに書いてあるんじゃないの?」 『その筈だが… 実際に見た者の話を聞きたいらしくてな 単なる好奇心だとは思うのだが…』 「……」 『分かったわ… チハヤ達も一緒になるかも知れないけれど いい?』 「それは構わない なるべく急いで早く追い掛けてくれ」 『分かった』  (p.42から約5分) p.46   CLUB IN ACADEMIA 「うーん 相変わらず賑やかだなークラブAは」 《LDGも多いけど 広い分 此処までゴミゴミした感じ無いもんねー》 「…嗚呼」 『アクション系Qデュエル 「サラマンダー・タッグ」を開催します 参加御希望の方はグラウンドの…』 あっ「A系クエストだって!」 《後にしろ後に》 p.47  「クラブ・イン・アカデミア?」 うん「遊矢が一人で行っちゃったらしくて 権現坂に追い掛けてくれって頼まれたのよ  みんなも連れて行ってイイって言ってたけど… どうする?」 「うーん クラブAか… 話は聞いた事あるけど」 「凄く賑やかな処ですよー 人は多いし デュエルステージもいっぱいだし」クエストとかも豊富でー p.48  「…… デジタル・ランサーズの自覚が薄いわね チハヤ  私達はレイジ様の許 『LDG』を作る運営スタッフの一部でも在るのよ!」 「?」 「別にプロバイダ同士 競争が在るって訳じゃあないと思うけど」 「縁や所縁ゆかりが無い訳じゃあない処だけどね… どうする? みんなが行かないんだったら 私一人で行かせてもらうけど」 「私は行ってみたいですぅ♪」久々にっ 私も「面白そうな処だと思うわ」 今日はまだ特に予定 決めてなかった筈だし… うーん まぁ「融合次元の人達のエリアだって聞いてるし… 興味が無いかって訳じゃあないのよね 良し 敵情視察って事で行きましょう」 わーい だから何の敵? ======================================== p.1  3コマ目:…見直すにストロング石島の言い出した事がキッカケな訳だけれど、  遊矢自身はソレで石島のせいにシている気配は無いと言うか。  取り敢えズこういう事は遊B内(のみの)設定、って事で☆ p.12  #078 p.11、34と同じ間違い★  (暫く大きな大会には出るな、とか何とか直シてた気がするんだが) p.18〜  …柚子にしろ権現坂にしろ、遊矢を注意・叱る延長でデュエルを挑む、ってパターンが多そう  (アニメ14話の塾長の如く)  遊矢は「デュエルは喧嘩の道具じゃない」主義だけど、この当時は逃げ腰勝ちだったらしイから、  それで自分から喧嘩の延長でデュエルを挑む、なんて事は出来なかったッて感ジがする  (基本的に攻撃性自体が低いから、自分から喧嘩を吹っ掛ける事自体ないと思うし。   柚子との口喧嘩までがせいぜい?) p.24  根拠の無いか根も葉も無い、かと★ p.27  1コマ目:……、ギャグとして(当時)面白いかと思ったダケなので、実際にはソウじゃないかも知れない…  とか何とか思う訳っだがドウでしょう。 p.40  限らねーのに、かも知れないけど ニュアンスが相当変わるかな  …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★





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