とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#053.DAミノル/試験会場でのトラブル

p.1 【2018.3.28.Wed.】
「…それじゃあクラブを代表して まずは先生がユーザー登録するって事で 名前 何にしようかな」

「普通に先生の名前でイイんじゃない?」
「じゃあ『ミノル』だ!」
ミノル―
「…… そうだ「せんせーい 『ミノル』使わせて―」DMBやりたーいっ
「…… 自分のデュエリストアバターが在るだろう」
「『ミノル』でやる方が面白いんだもん♪」
「…… 教師敬う気 無いな君ら」

行けー ミノル―
其処だーっ

p.2 
「理事長 此方… 午前中の筆記テストの集計結果です」
「あら

 こんなもの 社内メールでイイのに… 相変わらずアナログ派ですのねぇ」ワザワザ印刷しなくても
 「ラクスさんも連れてきて下さったから 良しとしましょう」

「零児 零羅は?」
「私の部屋社長室で父と話をさせている 終わったらそのまま待機するか その気になったら此方に来るように言ってある」
ふーん

「海馬Coのモクバ副社長は知っていますね? 織田会員は彼が通っていた中学校の教師の一人で
 デュエルクラブの顧問でもあった人物です」
「……」別に聞いてませんが

p.3 
「部員の生徒たち共々 完成したばかりのDMブラウザのテストプレイに協力して頂きました
 そういう意味では先程話したデュエリストアバター 『ミノル』がDMBで最初に正式作成されたDAデュエリストアバターになります」
へーっ「凄い!」
「……」

「…そうだな アレは部員たちが使いたがった 立場上 会社では DMBでデュエルが出来ないと言う海馬モクバ君も
 部室に来た時は よくアレを選んでプレイしていたよ」

「しかし残念な事に… 事故が在って DMBターミナルの尽くが故障しました ミノル他 大勢のDA達のデータが失われ
 DMブラウザは閉鎖をせざるを得なくなった」

「ゼロ・リバース… 町が消滅し 海馬Coも それに巻き込まれたと聞いていますが
 ブラウザ閉鎖には そういう側面も 在ったと言う事ですか」
「――ええ」

p.4 
「そのあと本社に呼び戻されましてね…私は 町の復興途中で心苦しかったのですが
 当時 DM関連機器の粗悪品が出回っていたのです 当時 最大手だった海馬Coが弱体化してしまった事をいい事に」

「…… 知っています キッカケは父が 独自にレオ・Coを立ち上げて Dディスクを売り始めた事で
 彼はそれ以前 海馬Coで働く社員の一人だったのだが
 それを知らない者達が 勝手に父がデュエルディスクを作っているものと勘違いし… 自分達もそれで一儲けしようと考えた」

「――はい その為に偽物のDディスクが出回った 当時のデュエル商業界は かなり混乱したものですよ
 ――その結果 出来たのがDM協会」

p.5 
「タチの悪い商人や技術者たちを取り締まる為… ペガサス氏自らが動いたんです 
 その協会に入っている者しか DMの関連商品は製造・販売できないようにした」
ふーん

「そのうちに 大会の企画やプロクラスの承認… 専門教育機関との連携など 様々な事をI&I社の代わりに行う事になって
 プロデュエリスト達も所属するという 現在のDM協会が在るんです」
へーえ

「織田の事は名簿で知っていたけれど… 知らない住所だったからな 其処からまた移ったのかい?」
「まぁな… 此方の零児君に誘われた」
「……」

p.6 
「舞網市はAデュエルのメッカだからなぁ! 榊遊勝も居ると言うし やりがい在るだろ」
「いや… 私はもう Aデュエルをやめた さっきも言ったがベーシック・デュエルを教えている」

「…? Aデュエルをやめたって… どうして」
「…… 元々やっていたと言う程でもない DMブラウザの中での話だった」

「ええ… ミノルはいいAデュエリストでしたよ! スタンディングやライディング・レーシングでも好成績を収めましたが
 様々なデッキを操る 童実野町エリアのスターでした!」
「……」

p.7 
へぇ「そうだったんだー デュエルしてみたかったなぁ俺」
「…… 複数の人間が使い回していたアバターだぞ」

ハハ「それは気付いていた人も多かったですよ」声が変わるので
「でもやはりデュエルクラブの生徒なだけ在って かなりの実力者揃いでしたから
 彼らのグループに入る事に憧れていたプレイヤー達も居ました」
へー魔法マジックカード 『地割れ』発動!」

 地割れ

p.8 
「!?」

「何だ…? 地震か?」
「さほど酷い揺れではなかったようだが…」

p.9 
ひゃー「揺れたねー」
「そりゃあ『地割れ』だもん 割れた分 地面が揺れるに決まってるよ」

「地面が割れて… 変ね 元に戻らないなんて」一応ポイント 一つ獲得と


「――トラップ発動 『砂利ケーン』!」

p.10 
「うわぁっ」
「きゃあっ」

「大丈夫かっ!? 妙だな こんな事故は…」


「…報告します 『ボム・ガード』の使用により負傷者が発生」
「!」
「『大嵐』にフィールド上のプレイヤー達が巻き込まれました! 救急車を要請した模様です」

「負傷事故か…」 まぁ「一つも起こらないなどという奇跡のような事が在るとは思っていなかったが」
 けど大丈夫 此処に報告してる時点で 病院搬送の後だから.

p.11 
「…… 東郊外に在る第七小学校の第3ステージにて 魔法カード『地割れ』により発生した亀裂が消えていないそうです」
「――何?」

「市内西区… 第五小学校の第5ステージにて『砂利ケーン』が発動中 3分経っても止まらず 体育館中が砂利まみれとか」
「ッ」

「それは…」
SVソリッドビジョン装置の異常だ! すぐに止めさせろ!」

「…… 社長 御指示を」

p.12 【3.29.Thu.】該当するAフィールド及びRSV装置をオフにしたそうですが 現象が止まらないと言う事です」


よーし「出て来い! スノーダスト・ドラゴン!」 Lv8 攻2800

「キャーッ」
ワー


「北区 第二小学校 第4ステージにて 水属性モンスターによる 猛吹雪発生」
「南麓区 第小学校 第1ステージで『暴風雨レインストーム』に生徒たちが流されていると言う事です」

p.13 
「…… 異常事態でもあるけれど そもそもRSV化したら良くないカードが混じってるんじゃないのかな?
 放っとくと重傷人が出ますよ」

「…… メインシステムの電源を切る 各会場にテストを一時 中断すると伝えろ 生徒たちを待機の列に戻すようにと」
ハッ


『――トラブル発生 システム・メンテナンスの為 一時 試験テストを中断します』

えーっ「イイ処なのにー」

助かったー
ホ

p.14 
《…出せ 俺は奴らに復讐してやる》

「…ズァーク 貴方キミの言っている事は変だ」

《……》

p.15 
「赤馬零王は 君が自分から戦いたいと望み その結果『覇王龍ズァーク』となってしまった事を語っていた
 君の言葉… 『戦いを強要された』と言う怒り それはどうして 何処から来るの?」

「そうか… ズァークと言うより モンスター達の本心なんだね それは けどズァークも 心の何処かで その考えに共感してた
 だから 戦いたい気持ちと 戦いたくない気持ちの両方が ぶつかり合って混じり合った」

p.16 
 ――そうして君は 全てを恨み 全てを破壊しようとした
 でも もう イイよ
 その運命は 僕が断ち切る


「…言いにくい事だけれど 人間としての『赤馬レイ』という 一人の少女の存在は…
 未来一つの世界における 最初の次元分裂の時点で 消えていた」
『……』

p.17 
「柚子たちの中に残っていたのは… 言うなれば彼女の残留思念 ズァークを倒し 止めなければ という思いだけ

 だから あの時…
 ズァークが再び 次元分裂を引き起こそうとした事に対して
 ズァークが再び 四つに世界を引き裂こうとした時に
 『レイ』もまた四つに分かれようとしたんだ だから僕が食い止めた  『レイ』がズァークとの戦いしか 考えなくなってしまったように…  『ズァーク』もまた 本来の人格からは 掛け離れた存在になってしまった でも だからこそ 『悪の魂』だけを切り離し  『僕』の中に封じ込める事が出来たんだ」 p.18  『そうか… その結果お前は笑顔を失っていたが 既に榊遊矢のデュエルによって取り戻した  それはズァークの「悪」の魂が昇華された 「悪」ではなくなったと考えていて良いのだな…?』 「――そうだね 少なくとも それまで持っていた恨みや憎しみは 『ズァーク』の中から消えていった  遊矢があの幾つものデュエルの中で 言わば『善の魂』としてのズァークの感情を 思い出していったから  …離れていても 善と悪のこころは繋がっているんだ 『遊矢』が楽しい気持ちになったら 『ズァーク』もまた笑いたいと思うし  逆に苦しい気持ちになったら 『ズァーク』は怒って暴れ出す …二つの心はそんな関係」 p.19  「衝動… って言えばイイのかな ズァークは 遊矢本人が無事なら 特に何もしないんだけれど 何となく『遊矢』の危機を感じたら  其処に戻ろうとする気配は 前々から在ったんだ  …たぶん 何のかんの言って『本体』だから 自分自身を守ろうとする 防衛本能みたいなモノだったと思う  ただ『ズァーク』は僕の中に存在した あの時の僕は『ズァーク』を解放したら 何が起こるのか 分からなかった」 『…だから「ズァーク」が押さえ込める間に榊遊矢の処に行き その問題を解決しようとした…』 「うん」 『しかしその前に 「榊遊矢」に何かが在って ズァークの魂はお前の中から 出て行ってしまった』 p.20  「うん… 兄サマは『遊矢』の中に『ズァーク』が戻ったと考えているそうだけど 遊矢本人には自覚が無い…  入ったとすれば本人の気付かない『心』の何処か」 そして入っていないとすれば… ズァークの魂は恐らく「集合夢」の世界に居る 「…彼処の場と遊矢の夢の入口辺りで居なくなった訳だから 『遊矢』の中に居なければ そうなる」って 『そうだな… それぞれの二つのパターンをどう見る どちらか或いは両方で 対処しなければならない問題と発生率は』 p.21  「分からない… 『遊矢』の中に戻ったのなら 『ズァーク』は『遊矢』を通して この世界を見る事になる  『遊矢』が『世界』中の人々を 好きでいる限り  この世界に在って欲しいと思っている限りは 『ズァーク』は『世界』を滅ぼさない  壊そうとも傷付けようともしない筈だ  …そして『集合夢』の世界に行ったのなら… 『遊矢』を含めて『世界』中の人々が この世界はこのままでイイと思っていたら  やっぱり滅ぼしたりはしないんじゃないかな」 p.22  「『ズァーク』には… 他人の心に感応し過ぎる部分が在るみたいだから 人々が本当に望んでいる事しかやらないんだ  …やっても別の力がそれを止める」 『そうか… 確かに『ズァーク』の居た時代 あの未来世界は何処かでいびつな状態だった  見せ掛けだけの平和に噛じり付いていたと言うべきか』  「うん… あのは平和だったけれど 本当は何処かの国で沢山 戦争が起こってた  …それを無視してあの人達は 自分達だけで楽しめる娯楽… 即ち『DM』に熱狂していた」 p.23  ワァァァァアァ 『…… 何に熱中するかは 人それぞれだし 面白い物が人々を魅了するのは世の常だ』 「…うん DM自体が悪かったと言う訳じゃあない  ただ… 心の何処かで人々は 『世界』に対する強力な 破壊の意志を育てていた 自分達だけが平和な世界に居ると言う後ろめたさ  怠惰な社会への怒り・苦しみ・そして絶望」 p.24  「ズァークはスラム街の出身なんだけれど… 元々は政府の研究機関で生み出された クローンの一人だったんだ  貴方なら知ってると思うけどさ 過去の人間の遺伝子を… 組み合わせて優秀な人材を作ろうとした  何百人何千人という 実験体の一人だった  成果が出なくて早いうちに捨てられてしまったんだけれど… おんなじように捨てられた子供たちが たむろしていた路地裏で  一旦は政府のおざなりな福祉政策の許 施設に入れられ 一通りの教育を受ける事になった」 p.25  「だけどあんまり いい成績だったとは言えなくって… 進路先が決まらず スラムの生活に戻っていった  賭けデュエルとかで その日暮らしをやっていたのを 百合って人に促されて プロデュエル世界に入っていったんだ」 《アンタ強ーい! ねぇプロに成りなよ あたしがマネージャー やってあげるからさぁ》 「…ズァークはおだてられるとスグ調子に乗るって言うか 自分じゃあ深く 物事を考えないって言うか」 『…まぁ 優秀なら スンナリ進路が決まっていただろうし  そうして社会貢献する立場に居る者が 「世界」を滅ぼそうとする悪魔になるという事は まず有り得ないな』 うん… p.26  「…ズァークは以前の僕と同じ『器』だった ある程度までは 自分で考える事も出来るけど  本当に大事な事は 他人任せで何にも出来ない  無責任で飽きっぽくって その場限りで 自分の好きな事だけ熱中して 見たくないモノからは 目を背け続けて  そのくせ 嫌な事は ずっと根に持ってる 何かのせい 誰かのせいにして 悪意を増やしてばっかりで  そんな人間がゴロゴロと… あの世界には大勢居た ズァークはその 氷山の一角だったって言うか  …… 砂利山の石の一つに過ぎなかった『普通の人間』」 p.27  「あの未来では多くの人々が 上からの指示にただ従って そして切り捨てられていくだけだった  無法者って言うか 無職で行き場を無くした者達の荒廃街スラム 其処からたまたま表舞台に出てきただけの存在…『ズァーク』  百合が居なくちゃ そのうち野垂れ死んでたか 切羽詰まって犯罪に手を出して捕まるか…  そんな未来しか無い筈だった そしてそれがあの未来の …… あの世界での殆どの人間が辿る末路だった」 『…… そうなのか? 確かにスラム街の荒廃は ニュースで時折 問題にされているようだったが…』 「……」 p.28  「…貴方は厳密に言うと ズァーク達とは違う時代の人間だし それを差し引いても エリート階級だったようだから  …下層の人達の事は余り分からなかったのだと思う」 『そうか』  あの時代… 社会階級の差も殆どピークに達していた  国を動かすのは ほんの一握りの政治家たち 下には職も金も無く 食べ物も無く… 何時飢え死にするか分からない人達 「だけどキツイ言い方かも知れないけど… 『国』を動かすだけ在って その人達は強い意識を持っていた  まぁある程度は惰性であったという点も無くはなかったし いずれはその強い意識も 消えていくかも知れなかったけれど」 p.29  まぁ「それはそれ… …彼らの下で働く何人かの人々や その下 その下で働く 何十人 何百人の 人間たち  その更に下 何千何万 何十万… 何百万以上の人々  その人達はただ上からの指示に従うだけ 最悪の場合は誰も『指示』してくれる人が居ない…  そんな社会階層ピラミッドが いびつに積み上げられた世界 それが『この世界』の辿る真実」 『……』 「貴方はそんな世界に在って… 数少ない『自分の意志』を持っていた人間の一人だった」 『……』 「自分の意志で目標を決め… その為に努力し成し遂げた」 p.30  『そんな風に言われると… 私はただ 自身の名誉という至極矮小わいしょうな欲望の為に  古い伝承を無視し愚かな研究に没頭し続けていたに過ぎない  …先を見ていなかったという意味では 他の者達と変わるまい』 「…世界がああ成ってしまったのは結果論 貴方は別にRSV技術を進化させた事自体を 後悔している訳ではない…  そうでしょう?」 『まぁな… モンスター達が体を持ち動く事  SVがRSVと成って実体化する事で出て来る問題や難事・危険性も 確かに多く在っただろう』 p.31  『だがそれはRSVの一面に過ぎない デメリットを持つ反面 メリットも多く在る筈だ  そのメリットを引き出し デメリットをどう押さえるか それを考えるのが技術者および使用者の仕事だ』 《――そう この人は「真の仕事」を知っている 「人間」が「人間」らしく在る事 道具ツールに利用されず 自ら使いこなすと言う事を  …デュエルは喧嘩の道具じゃないって 遊矢は言うけど… それでもDMのカードが品物アイテムであり 手段ツールである事には変わりは無い》 p.32  《要は主人マスターとして それをどれだけ理解し 使い込なせるかどうか… …… 僕は一人の人間として  何処まで誰かの協力者ツールで そしてそうでなければイイんだろう?》 「…どうだ? RSVの異常現象の原因は分かったか?」 「確信は持てませんが… 共通点として 昨日から今朝に掛けての再点検メンテナンス作業  それが間に合わなかった装置である事が判明しました」 「……」 p.33  「整備班に問い合わせてみた処… 点検した装置の中には わずかにネジが緩んでいた  一部の配線が焼き切れているなどしていたので 修理・交換作業を行ったと言う事です」 「……」 「…それは無理を押してでも 全ての装置の再点検作業を完了させるべきだったな…  …… 点検済みと故障の可能性が在る装置との 区別は分かるか?」 「…はい」

「では後者の未点検装置を各会場から回収し
 代わりの装置を至急 手配するように指示しろ」
「――いえ… 予備は…」
嗚呼「代わりの装置は無いのだったな では回収作業だけでいい」
「では至急スタッフを派遣して
 後者の未点検装置を点検・修理するよう 整備班に伝達しろ」
p.34  「無事なRSV装置だけになった処から… 順次 テストを再開させていくように それと受験生のデッキをチェックして  実体化しては危険だと思われそうなカードは取り除かせろ」 「――はっ」 「…良かった… テストの再開できるんだな!」 「…嗚呼」 「だけど何で故障して …再点検する羽目になったのは一体?」 「…… 昨日も少し話したが 木曜日午後5時40分過ぎに地震が在った …それで再点検させたのだが  話を訊く限り 作業は充分ではなかったようだ」 p.35 一昨日おととい在った地震って…》 「…それ 俺のせいかも知れないって ユートが」 「君のせい? …… どういう意味が」 えっと「Lv7で攻撃したんだけれど その衝撃が物凄くって…」すっごい揺れだった 「…… その揺れが現実リアルの世界に影響したと? 信じ難いな そのモンスターと攻撃力の数値は分かるか?」 ……「よく覚えてないけれど たぶん3000以下のドラゴン」 「…… 微妙だがもう少し在ったような気がするな 気のせいだろう… そんな顔をするな遊矢」 うん 《…そろそろ下に戻る時間なんじゃない?》 「…零児 3時まで あと何分だ?」 p.36  「榊君が一昨日おとといの地震の…?」 「…地震の発生時刻の頃 夢の中でデュエルをしていたのです」 「そのデュエルの衝撃が 現実リアルにまで伝わったって?」 ハハ「有り得ませんね普通では――」 おっと「『普通の』人間では ないのでしたね彼は なんでもモンスターの生まれ変わりなんだとか」  確か「『覇王龍ズァーク』でしたか」 「話が随分 単純化していますが… モンスターと一体化した人間の転生者です ――と言ったら 貴方はそれを信じるので?」 「アハハハ」 p.37  「面白い話ではありますが 話だけではやはり『椿カメリアコクーン』ですねーぇ」 「…… もしかして眉唾と言いたいので」 ? 違うんですかー? 違います 「…我々もAデュエルテストを見に行きますか また後で 赤馬運営委員 行こう織田」 「…… 失礼します 社長 理事長」 ええ 「…余り会った事は無いけれど 相変わらず気さくな方のようね」 「そうですね」 p.38  「DMBの開発関係者に 1番最初の正規DA登録者… と言う話は驚いたわ 童実野町に居たという話は聞いていたのだけれど」 「ええ…」 《DMBでAデュエルをやっていたのか》 「彼がプロデュエリストに成ったのは… 確かデュエル協会が正式に誕生した直後の筈」 「ええ… 直後と言っても1・2ヶ月のブランクは在るけれど 当時のテストではトップの成績だったようね  因みに実技2位が榊遊勝」 p.39  「確か… 当時のプロデュエリスト達が一斉に プロ資格を取り直す事になったテストですよね 私も後で問題を見ました」 くす「零児さんだったらその頃に合格できてたかしら」 いや「流石に赤ん坊では無理でしょう」 あら「3歳の時の話よ」 「……  ――そうでした 時々忘れますね… 『此処』が2017年の世界だという事を」 「――そう?」 「今の処 大きな弊害は在りませんが 余り酷いようだったら 何か対策を打たないと」 p.40  はぁーい「Aフィールドステージ交換です 次テスト受ける人達 集まってー!」 「やってるねぇ 初々しい 確か榊遊勝会員の息子さんでもあったっけねぇ」 「…嗚呼」 「彼とはどうだい? 昔は随分 険悪なようだったけれど 同じ街に住んでるって事は 仲直りをしたのかな?」 「……」 p.41  「此処へ来たのはLDSに雇われたからだ そして別に榊と険悪だった覚えは無い  AデュエルとRSVの危険性について論じていただけだから」 「そうかい…?」 「――そう 今日のようなDMでの事故が かつて童実野町でも発生した  …あれは今回のように『ステージ』で制限したものではなかった 一つのフロアでさえぎる物は何も無く… やがて街 全体が」 p.42  「その話は 人が大勢居る処で行うような事ではないな もっと明るい話にしよう織田」 「…… 嗚呼」 よーっし「再び試験官ワークス おっ 遊矢 同じフィールドかー」 あっ「十代さん!」 「お互い頑張ろうぜ!」 はい「宜しくお願いします」 「……」 「…それではサウスコート 第4ステージの試験を開始します」「遅れている人は居ませんか? Aフィールドをオンにしますよ」 p.43 
えっと「俺は3番目」 ついでに「十代さんは4番目か」
えっと「俺は3組目から」 ついでに「十代さんは4組目からか」
「応 ヒメ ちょっと 早いんじゃねーのか?」 っつーか「合同試験の会場は 此処じゃなくって現実リアルだぞ」 「……」 p.44  「知ってるわよそんな事 気分として此処に居るだけじゃない」 ハハ「遊矢の事が心配か 実際アイツのお姫様だもんな」お前 「…… からかうんなら どっか行ってよ アンタにつき合う気なんて無いから」 「つれないねぇ 最上階までデートと行こうぜ」 厭. 「あらヒメ こんにちは」 「こんにちはリリー」 「今日は下から昇ってきたのね」 「ええ」 今日の服 何ー これはー リリカル・ルスキニアの p.45  「ねぇ 一昨日 遊矢ユーヤ君の夢に入るって事 話してたけれど そんな処 本当に行けたの?」 んー「レイジが言うには DAはデータだから 『信号』として 人の脳内に入り込む事自体は出来るんですって」 ふーん? 「ただ 遊矢自身の夢に辿り着けたと言えるかどうかは 微妙ね DMブラウザじゃない何処かに行ったのは確かなんだけれど…  遊矢本人には結局会えなかった訳だから」 「……」 p.46  「別の次元に行ったりバイクに乗ったりプロに成ったり 色々と変わってるモンねぇ『榊遊矢』君って」 「…まぁ プロに成った事以外は私も在るけど」バイクじゃなくてDホイール ふーん 【3.30.Fri.】 「マシンナーズ・ソルジャーを召喚」 Lv4 攻1600 「効果で手札より もう1体! ユニオンモンスター 『マシンナーズ・ピースキーパー』!」 Lv2 攻500 p.47  「ピースキーパーの効果発動! マシンナーズ・ソルジャーに装備! …ターンエンドだ」 おお「凄い! いきなり2体召喚に それぞれの効果仕様で4ポイント! 後は必須ポイントだけだぜ」 オォー 「…ふふん」 「俺のターン ドロー!」 …… 「ハイパー・シンクロンを召喚」 Lv4 攻 1600 「カードを2枚伏せてターンエンド!」 p.48  「ん 通常ポイント1点プラス」   「俺のターン ドロー!」 「…強化支援メカ ヘビー・ウェポンを通常召喚!  魔法マジックカード『機械複製術』の効果で デッキからもう1体 特殊召喚!」攻撃力500以下の機械族 同名カードで__ Lv3 攻500 「効果発動! ピースキーパーの装備を解除 2体のマシンナーズにそれぞれ ヘビー・ウェポンを装備!  攻撃力・守備力が500ずつアップだ!」 攻 →2100 攻 →1000 p.49  「必須ポイントに1点入った 後は上級モンスターの召喚かな」 「バトル! マシンナーズ・ソルジャーで ハイパー・シンクロンを攻撃だ!」 「トラップ発動! サンダー・ブレイク 手札を1枚捨てて カードを1枚破壊する!」 うっ…「だけどユニオンモンスターは 装備したモンスターの身代わりになる事が出来る  マシンナーズ・ソルジャー! 攻撃を続行しろ」 攻 →1600 p.50  「『ハーフ・シャット』!」速攻魔法 このターン「モンスターの攻撃力を半分にする分」 攻 →800 「戦闘では破壊されない!  うっ…」 LP →2700 「だけどダメージは入るんだろ? だったらもうちょっとだけ 削らせてもらうぜ ピースキーパーで攻撃!」 「くっ…」 LP →2500 p.51  えーっと「小島さんが2体召喚と効果3回と攻撃2回でプラス7点」通常ポイントばっかり 「黒金さんが必須1点に効果の通常ポイント1点と」計3点だな 「Aモンスターか… 生憎だけど出番ないかもね 俺のターン ドロー!  シンクロン・エクスプローラーを通常召喚 レベル4のハイパー・シンクロンをレベル2のエクスプローラーにチューニング  レベル6 大地の騎士ガイアナイトをシンクロ召喚!!」ハイパーの効果で攻撃力が800アップ 攻 2600 →3400 p.52  はいっ「其処まで! 必須ポイント1点と通常ポイント2点をプラス 必須2点と通常4点で黒金さんの勝利です!」 「何ー!?」 うーん「此処からがイイ処だったのになぁ」 「畜生〜〜」 あはっ「すいませーん 決まりなんで お二人ともアッチの列に加わって下さい」 次の組― くすくす「ま 確かに イイ処で終わってるデュエルが多いかな」上級モンスター出した処で勝っちまうとか 「この人数じゃあしゃーない」 「ですねー」実際 残念 ======================================== p.4  どっちかを「あの頃」か「その頃」に? p.14〜  …念の為、確認したら 脚本(と絵コンテ)同じ人でしたヨ。→126話と140話、と147話も  ウチの親父並みに 自分で言ったコト忘れるタイプなのかなー、と思イつつ。  ズァーク及び観客達の欲求と、モンスター達の怒り。  相反する言動を、取り敢えずソウイウ事で処理してます。 p.15  …(戦わない者達に従って)戦いたくない、という意味で。 p.17  ……、自分から(意識して)分かれようとシたと言うよりも、  状況的に(無意識下・不可抗力で)分けられそうになった、と言ウのが正しい→レイの再分裂 p.20  2コマ目、前半は零児の声によるイメージシーンで良さそうなので★ p.24〜  …この辺は例によって裏設定メモみたいな処なので、不自然なら適度に削って修正可★ p.25  破壊する、破壊しようとする p.27  …零王も、(かつては)自分が興味ある事にだけ目を向けがちなタイプだった設定にシては居るんだけど。  (話が分かり易いから、研究者キャラに有りがちな それ以外の事には疎かった人、ッて事にもしてあるけど)  好きな事に熱中する結果として他の事が目に入らなかっただけで、見たくないモノを無視していた訳じゃあない。  ――って言ウか 嫌な事とかは無視せずに、きちんと解決策を打ち出すタイプ。  寧ろ、自分基準で「問題無し」と判断した事を、ズット放っておくのがコノヒトの問題。  そんな(頃の)彼みたいノがエリート階級で蔓延って、  そうじゃない(大勢の)人々が そのエリート達の強さに押し潰され続けていったら、  零羅の語るズァークや百合たちの時代≠ェ来るんじゃないかナ、と。 p.31  『私が間違っていた点は、モンスター達に魂が在る、その伝承を無視して……』とか長々喋り続けてるんだろウけど。  マンガじゃ其の辺はカットです。 p.33  緩んでいたり、でも p.37  口の唾を目の上の眉に付けると狐や狸に騙されない、という迷信です。  (――と、言う台詞に変えてもイイかも) p.38〜  …トップの成績、って言ウのは盛り過ぎかな??  (当時は)遊勝とは別の土地に居た設定だから、全国で見てッて事になりますよね。  その時期なら、海馬や城之内や舞ホカも受験した可能性が高いんだけれど……。  ……、海馬(や舞?)は海外で受験した、って事にしてもイイのか。 p.42  サウス…かは不明と言うか、その方角のにしてもイイと言うか。まぁ保留★ p.48  読めない…(汗)  削ッちゃウ?? ★ p.50  草稿デュエルを確認するに、『サンダー・ブレイク』を発動してイない。  なので500ポイントずつズレのLP →3200、→3000が正解  …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★





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