とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#051 別筆メモ


p.53の後 【2018.3.22.Fri.】

「…夢オチで済まそうとすんなオラ。
 何でソイツとデュエルしていた。あの黒っぽいドラゴン何だったんだよ」
 SINGOがユーヤをどついて言った。
「えっと……。ユーリとは話をしてたんだ。
 元々ユーリは両親に構ってもらえなくって淋しい思いしてて。
 その両親を亡くしてDアカデミアに入れられる事になって」
《歪んでヒネた性格になった》《怒るよユーゴ》
「……(汗)」

「ズァークはユーリに感応してた。
 遊矢 ユーリとどうなったの?」零羅が『レイジ』を通して問い、

「んと、ユーリは友達いらないって言ってたけど 俺はそんな事ないって言った。
 その内に…、詳しいやり取りは覚えてないけど。
 俺はユーリを止めなきゃって思った」
「――止める?」この問いは零児。

「だからユートと一緒に……。ユーリの方にはユーゴが付いてた。
 途中でユーゴが俺とユートの方に来て……、俺がユーリに勝った、って事自体は覚えてるんだけれど」
《そうなんだー。ちょっぴりヤな夢だね》
「ユーリは覚えてないみたいだ」
「そうか」

「……、ユーリの気持ちは俺 分かるんだ。
 俺も父さんが居なくなってから……。恨もうとしたり人を嫌いになろうとしたりって事 何度も在ったから」
 喋る遊矢の傍らで、遊勝が「……」とそれを聞く。

「だけど母さんや柚子や塾長や権現坂が居て。嫌いになろうと思っても……

 そんな事 到底できなかった。
 ――人には色んな人間が居るんだよ。
 いいとか悪いとか言う事は、みんなとか人類とか言う単位でバッキリ言えるモノじゃないんだ。
 ズァークは……、ユーリは許容それが出来なかったから。
 きっとあんなに苦しんで……」笑い掛けた遊矢だが、喋っているうちに泣き顔になった。

 ――やはり、と零児は思ったが、その事を口には出さなかった。

「ズァークの悪のこころはもう殆ど消えかけていた。
 遊矢の中に戻るだけなら特に害は無かったと思う」

 察した零羅がそう言ったので、零児は「そうか…」と判断した。

「――分かった。
 今日の処はもう LDGを閉場する。
 続きはまた明日にしよう」
「はい」「嗚呼」「ええ」
 フォース、ユーヤ、ヒメが言い、ノボルとSINGOは頷いた。


「零児さん……。零王にも連絡した方がイイかしら?」日美香が言った。
「そうですね。繋がればですが……。
 ……、その前に遊城さんの処に行ってきます。
 零羅の方はきちんとした服を用意してやって下さい」
「――ええ」

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 ざっくりアイデア。
 何話か後の回想回で、改めてネーム化した内容。

 このメモ自体は#052の途中で書イたので、其処に書いてない間のキャラの行動も含んでいる。





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