とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


前へ


#048.夢の中の魂たち

p.1 【2018.3.3.Sat.】
 LDS

ぐがー

「ホントに十代を負かすなんてね 流石は榊先生の息子さん」

「気絶させられなかったらどうしようかと思ってましたが…」
「…… 気絶というより爆睡だな」満足して やりきった顔だ

p.2 
「偶然ですが彼のデュエルをヒントに作ったクエストです それに負けられるようでは此方としても大恥ですよ」

《何時間もデュエルをしてもらう訳にはいきませんが 大ダメージを受けると気を失う場合が在るという情報が在ります

 おあつらえ向きに いいQデュエルが在る ダメージ制限も1000から4000に引き上げておきましょう》

嗚呼《ダメージ制限なんて在ったんだ 道理で余り痛くないと思ってた》

p.3 
《LDGに確実に来ると分かっているプロデュエリストは… 私の他は榊遊矢一人ですね
 …後で遊城さんの方に向かわせましょう》

「…例の夢 見れてるんでしょうかね兄貴?」
「そればっかりは起きた本人に聞かんとな …取り敢えず仕事の方に戻るか」俺達は.

 LDG

「――全くぅ 仕事中にデュエル見てるなんてユルユルなんだから」

p.4 
「とか言ってリリーさんと交代して下さる辺り ジュエルさんは優しいですよね」
「…… 時間が在るから引き受けただけよ」ツンデレの動揺反応なんてしないわよ!

「リンクモンスターは『ジェムナイト』にも居るようだ 試験的にジュエルに1枚渡しておこう」
 キャハッ
「有難うございますぅレイジ様!」

「リンク召喚… ルールまで改定するって話 本当ですか?」
「スタンディングではな Aデュエルでは現在の処 予定は無い」

p.5 
「デュエルフィールドにどうモンスターを置くかが重要なモンスターなんですけど
 AデュエルではプレイヤーやモンスターがAフィールドを動き回りますから 難しいと言うか 僕個人としてはお手上げです」

「そうだな ただでさえAデュエルは考える事が一つ多い その上 体力も消耗する
 複雑な戦略を取るデュエルとは相性が悪いと言っていい

 その課題をクリアするのが理想のプロデュエリストと言うものだが―― 現実としては殆ど出来ないだろうと言っていい
 数ヶ月前からのペンデュラム出現にすら対応できず 引退を決めたプロデュエリストがゴロゴロ居る状態だからな」

p.6 
「そうですね… それに融合・シンクロ・エクシーズ マイナーもとい珍しい召喚方法が一気に有名になったけど
 一時的な事で やっぱりマイナーに戻りつつあります

 出来る人は凄い…ってもてはやされるんでしょうけど みんながみんな運動できて頭がイイ訳じゃないから…
 あんまりエリート主体に走られると困るんだよなぁ…」

「すいません 愚痴言っちゃって 別にLDS 否定してる訳じゃないですよ」複雑なルールは嫌だなぁってだけで
「……」それはしてるって事でしょうが

p.7 
「この街にはプロを目指すデュエリスト達が多いが…
 それを考えず気軽にデュエルを楽しみたいと言うだけの者も少なくない
 DMBはどちらかと言えば初心者に興味を持たせる処から始めているゲームだ
 彼らが敷居が高いと感じる事は マイナスにも繋がりかねない筈だが…」

「リンク召喚とスタンディング改定の件についてはFEの終了時に発表する 今はそのFEの方に集中し給え」
「――はい」

《…その合同試験FEからプロに成ったばかりでまた引退するような事になっては 舞網市におけるAデュエル産業は更に減速する事になる

 Aデュエルは舞網市(の経済)を支える大黒柱だからな スタンダード型のプロが減った分をまだ補充しきれてないのに
 それに追い打ちをかける事になっては…》

p.8 
ぐー

「……」

「フェザーマン! バーストレディ! それにクレイマン達も!」

p.9 
クリクリ―
ハハッ「お前誰だっけー でも宜しくな!」
クリ〜…

なぁなぁ「融合融合! フレイム・ウィングマンが見たい! それと…」

p.10 
「そうそう スカイ・スクレイパー! いっぺん俺も高い処に立って見下ろしてみたかった」


「今度はヒーローシティに行こう! 連れてってくれよフレイム・ウィングマン」

ヒャッホー


「…心拍値正常 血圧正常」
 ぐー
「特に異常は見受けられません」
『――うむ 何か在ったら連絡してくれ』
はい

p.11 
「なぁなぁ今度は必殺技! 『フレイム・シュート』やってくれよ!」

「……」

「?」

「…対象を指定しなくちゃ駄目だよ十代 相手が居ないのに攻撃なんか出来る訳ないだろ」
「そっかー お前 詳しいなー」納得だ!

p.12 
「…… 誰?」


「…僕を忘れちゃってた頃の十代キミなんだね 寂しいなァ」
「――? よく分かんないけど仲良くしようぜ!」アハハ

p.13 
「…知ってるか? デュエリストの専門養成学校が在るんだって! 俺も入学したいなー そんで毎日デュエルするんだ!」

フフフ「十代はデュエルが大好きだもんね 僕とデュエル どっちが好き?」
「デュエル!」
「…其処は即答なんだねぇ」


p.14 
「…… 捕食植物プレデター・プランツが放し飼いの部屋なんて在ったっけ 危ないなァ」 ←全然思ってない
「プロフェッサーは何処だろう」

p.15 
「…別に 悲しくも寂しくも何ともない」

p.16 
「――不愉快だよ

 消えろ!!」


うっひゃー「雨が降ってきた あの建物で休めるかな?」

p.17 
「どうした?」
えっと「雨に降られちゃって 暫く雨宿りしてイイかな」
「嗚呼」

「…此処で何をしてるんだい?」
「海を見ている 何時かあの水平線の向こうへ行ってみたい」
そっか.

p.18 
《友達なんか要らないよね 親が有名人だって妬んできて 居なくなったら蔑むような連中ばっかり》

《…… そんな事ないよ そんな奴ばっかりじゃあないよ》


「…十代 くそっ 何処に行ったんだ!?」

p.19 E・HEROエレメンタル・ヒーロー シャイニング・フレア・ウィングマンを召喚! どーだカッコイイだろー」

「なんの! 私が出すのは月光舞猫姫ムーンライト・キャット・ダンサー」


《…戦争が始まるんだって 大勢の人が兵士に取られて そしてきっと戦場で死ぬんだ》

p.20 
《…デュエル上手いんだね君 デュエルアカデミアに行くとイイ デュエル戦士の養成訓練場だよ》

《どうせもう両親は居ないんだ》
《財産は俺達で山分けに…》
《戦争に行けば何時かは死ぬだろ》

p.21 

p.22 
「…ユベル こんな処で泣いているのか」
「……」

「此処は十代の夢の中 あの頃の彼は我々の事を忘れている」
「…… 理屈じゃ分かってるよそんな事 あの頃 僕は 宇宙に居たんだ」

「…私もだが …一つ気になる事が在るな」

「…?」

p.23 
「昨日 十代の知り合いが話していた 世界は四つの召喚方法に分かれ それぞれ他の召喚方法の事は 忘れていたらしいと」

「!! 次元分裂の影響――!?」
「そうだ 私も君もアドバンス召喚 彼らに言わせればスタンダード次元のモンスターに当たる」

「――そうか そうだよ 十代が 僕の愛を忘れるなんて無いんだ!」普通なら
「…… 納得した処で さぁ行こう 此処は十代の夢であって過去ではない」

p.24 
《あんな… 牢獄のような処》

「…辛い目に遭ってたんだなユーリ けど大丈夫 知ってるだろ」

p.25 
「父さんや母さんや権現坂 俺の周りには俺を思ってくれる人が沢山居るって」

「嫌な事言う奴も居るけどさ そんな奴ばかりが俺の世界の住人じゃないって もっと人間みんなを信じろよ そしてもっと好きになれ」

p.26 
「雨が――」「上がったみたいだな」
「嗚呼」

「雨宿り有難 それじゃあ俺は行かせてもらうよ」
「嗚呼」

p.27 
《全く羨ましい限りだね でもイイや 僕は君だから》
《嗚呼》

《…夢みたいだね お互いに会うの 僕達はもう一つだから… けど人格は複数のままか》

「其処まで一つに成っちゃったら お前はつまり完全に融けて居なくなっちゃうって事なんだろう?」
 
p.28 
《どうだろう 融合素材は素材にしたら墓地に行くけど その墓地に当たるのがこういう精神世界なんじゃない?》
うーん


「フェザーマン! バーストレディ さぁ行こう!」

p.29 
「楽しいな! ずっとこんな時間が続けばイイな!」

「……」

「――?」また だんまり…

p.30 
「…モンスター達が戦ってる」

「……」

i.31 【3.4.Sun.】
「…… ちょっと近付き難いかな お前らは参戦しないのか?」
「……」

p.32 
「スッゲェなぁ やっぱバトルは『デュエルモンスターズ』の醍醐味だぜ!」くぅーっ

「…けどちょっと違和感あるかなぁ 何だろう…

 上級モンスターが居ない事?」

p.33 
「…僕の捕食植物プレデター・プランツたち ズァークにはこういうモンスターを好む傾向が在ったって事かな」
《……》

「遊矢はズァークが世界を滅ぼしたかった訳じゃなかったって言うけどさ 実際にはズァークは世界を滅ぼそうとした
 その事実は曲げられないよ」

p.34 
「…それは『ズァーク』の意志だった その事自体は誰かに望まれた訳じゃないから …誰のせいにする事も出来ない」

《…嗚呼》


「…… そろそろ行こうか どっか連れて行ってくれよ二人とも」

p.35 
「…… 何処か…?」

――ドコヘ??

「……」


《…世界を滅ぼしたかったって言うよりは 思い通りにならない環境現状 ドカーンと壊してチャラにしたかった…って言う感じかな
 実際 滅ぼした後の事なんて まるで考えてなかった訳だし》
「…嗚呼」

p.36 
「『ズァーク』は非暴力主義者の聖人じゃない 敵を倒す 人を傷付ける事を愉しむ気持ち… 確かに在った」
《……》

「心の何処かでそんな自分に厭気が差してた… と言うのが正しい言い方になるんだろうね
 だけど その気持ちは小さ過ぎた 自分だけじゃないと 周りを世界を 憎んでいく方向に変わっていった」

「ユーリ…」

p.37 
「…僕には分かるよ 多分『ズァーク』のそのを強く受け継いでるのが僕だから」

「君は人をビックリさせてワクワクさせたいって思っているタイプなんだろうけどさ 僕は人を怖がらせたい
 怯えさせて… 傷付ける事も厭わない」

p.38 
「世界を滅ぼしたいって程じゃないけど つまらないんだったらグチャグチャに潰してスッキリしたい気持ちは在るかな?」

「鬱屈うっくつな分 思い切り 暴れ回りたい気分が在るんだ… ――分かるよ これは僕一人の感情じゃない」

p.39 
「…世界は やっぱり人類は 自ら滅ぼされる事を望んでいるんだ」

「違う!! そんな人達ばかりじゃない!!」

p.40 
「『大嵐』 『サイクロン』 …… よく使われるカードだし 見慣れたSVの筈だけれど 何だろう ちょっと心配だな」


《…戦え… 遊矢》
「ユート!」
《…お前自身の意志の強さで アイツの心を押さえ込むんだ》

《人は自分の中に色んな感情を持っている 欲望や衝動も在るだろう》

p.41 
《大切な事は それに流されず 理性を保ち続ける事… だが綺麗事だけで済むとは限らないのが人間だ
 欲望を抑えるのは結局 それより強い 願望》

※2コマ目:Dディスク ユーリの其れに変更★

《お前の人々を思う気持ち… 『世界』を守りたいと願う心 全部 叩き付けてやれ 自分で自分を抑えるんだ》
「…… ――嗚呼!」

p.42 【3.18.Sun.】
「――決闘開始デュエル!!」

※原稿メモ:ユーゴの頭 メット★

p.43 
「俺が先攻! EMエンタメイトドクロバット・ジョーカーを通常召喚!」 Lv4 攻1800

「…効果により デッキから他の『EM』モンスター オッドアイズ・ライトフェニックスを手札に加える
 ユーゴーレムと共に Pゾーンにセッティング!」

 1 3

p.44 
「……」

「――フィールド魔法 EMドラマチック・シアターを発動!」
 EMドラマチック・シアター

「自分フィールドのモンスター達は その種族の数×200 攻撃力がアップする!」 攻 →2000

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

p.45 
フ…「僕のターン

 ドローだ!」
俺に当てるな

 融合

「…… ズァークは『ペンデュラム』を生む為に 自らを四つに引き裂いた

 だけど人間としての『ズァーク』は そう その前から既に精神が壊れかけていた… キラー・トマトを守備表示で召喚」

p.46 
 Lv4 守1100

「…人の望みに従う心 抗い自由で居たい心」

「…… 相反する感情が やがて混じり合い『覇王龍ズァーク』を生み出した」

「人々の言いなりになっていた人形から 恐怖を与える 歪んだ支配者… 狂った超越者としての姿として」

p.47 
僕らオレ達ハ…

「…… カードを1枚伏せてターンエンド」

「…俺のターン ドロー」

「…… カードを4枚伏せる ターンエンドだ」

p.48 
フ…「その二つの感情こころは僕達の中に分散している その二極ふたつの心自体が 僕達に分かれている訳じゃないからね
 敢えて言えばみんな自由に過ごしたい

 『自分自身』で在りたいと言う心が… ドラゴン達を そして『覇王龍ズァーク』を四つに分けた

 僕らはその結果 一人一人が 前世ズァークの持つ『自由に生きたい』と言う願いを等しく受け継ぐ存在に生まれわった

 …戦いながら… 決めよう?」

「俺のターン! ドロー!!」

========================================

p.4〜
 リンク召喚とルール改定の事は、雑誌やインターネットで公開はされてるけど
 『舞網市』もしくはペンデュラム次元内部で誰かが正式発表している段階ではない、って事ですね。

p.5、7
 …一応、あくまで遊B内の話って事で。
 ちゃんと対応して生き残っているプロデュエリスト達も居るは居る。→ペンデュラム召喚

p.7
 カードやDディスクが無くても出来るけど、最終的にはソレらを買わせる為の商品。→DMB
 基本がプロ専用ではなく一般大衆向け。
 (総合的に、プロでも初心者でもッて事なんだけれど)

p.15
 …墓だと分かるンだったら別に十字架でなくても可。

p.46
 あー、攻撃表示の場合は1400、セットの場合は(ステータスの)表示なし、と★


 …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★






[PR]動画