とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#045.ナイトデュエル翌日/ハミングの参加

p.1 【2018.2.1.Thu..】
へーっ「此処がDMBの『ブラウザ』かぁ」

「……」
「ホントにアッチコッチでデュエルしてる 話に聞いたバトルシティみたいだな」

「確か… デュエルのやり方は…」
「…… 近くのプレイヤーと話して デュエルを行う合意を取るか 対戦予約リストを出して 好きな時間帯をチェックして下さい」

p.2 
ははっ「お前 そんな喋り方するんだ」
「……」
「どうだ DMブラウザの中は 何時ものデュエルと違って綺麗だろ?」そうでもないか?

「…… DMブラウザの内部では 5種類のデュエルをプレイする事が可能です」
嗚呼「知ってる スタンディング ライディング レーシング アクション クエスト… どれ やってみようかな」

「…… プロバイダ『スピードランド』のエリアフィールドでは
 現在 人間型モンスター中心のレーシング・デュエルの参加者を募集しています このイベントに参加しますか?」
「おっ! 面白そうだな よし行くぜ!」

p.3 【2.2.Fri.】
『1着 ネオシペーシアン・フレア・スカラベ 2着 墓守の長槍兵』
「くそォッ ビリかっ」

あーあ「最初 絶好調だったのに」
「死者蘇生で取られたモンなぁ」

「…ははっ けどスッゲー面白かった… なぁハネクリボー!」
「……」

クリクリ〜
え?「そっち?」

「おじさーん デュエル終わったんなら代わってよ 次は僕の番なんだから」
「――嗚呼 御免」

p.4 
うーん「ゲームセンターじゃ余り長く出来ないなぁ」
《…… ベーシック系のデュエルがオンラインで出来る処 在ったよね 其処に行ってみるってのはどう?》
そっか!

「よっしゃあ 今度こそ1着になってみせるぜ」

《…さり気に根に持ってるね》
「イイじゃん ハネクリボー もう1回 Rcデュエル 探してくれ」

「…… 貴方のデュエル戦歴は在りません プロバイダ『スピードランド』のエリアフィールドでは
 本日あと389戦 Rcデュエルが開催予定です」

p.5 
《クリクリ〜…》
「あれ?

 現実リアルじゃお前 ソッチに居る?」

《クリクリ〜…》
「えっ? そっちは自分じゃない?」
《クリクリ〜!》
「狭い 重い 疲れる…?」???

《…十代 今度は僕をMMにしてみてよ》
「嗚呼」

 ユベル

p.6 
「成程… …そういう事か」

「…… ユベル…

 えーっと 現実リアルの方には居ないな ちゃんとゲームに入ってるよな?」

p.7 
「…… …… ……

 うわっ!?」

「…お待たせ ちょっと奥の方に干渉して このゲームの『僕』を壊してきた」
「?」

「…… SVのシステム的に考えて 本来Dモンスター達は海馬Coの中央コンピューターの中に居る
 其処からカードとDディスクやDリングを通じて『召喚』され プレイヤーの前に実際にSVとして姿を現す」

p.8 
「だけど僕達の意識はカードから離れて十代の傍に居る状態だったじゃない?
 その間に海馬Coがシステムを変化させちゃったから 向こうとコッチで二つ 僕達が存在する事になっちゃった訳」
「――嗚呼」

「『ユベル』の方はさっきも言った通り破壊したから このDMブラウザでユベルを使う事が出来るのは もう十代だけだよ
 けどハネクリボーには僕ほどの力は無いからね ハッカーかプログラマーの力が要るかも」

「…話は分かりましたッスけどねぇ そんな事したらアニキ以外のDMBプレイヤーが
 誰も『ハネクリボー』を召喚できないって事になっちゃうっス」
「うーん」

p.9 
「モンスターのデータ自体は他のRSVのゲームと共通だって事ですから
 下手な事したら海馬Coのコンピューター自体から『ハネクリボー』のデータが無くなって
 DMBだけでなくDディスクやDリングでもハネクリボーそのカード『召喚』できなくなる事になるッス」
「……」

「ユベルが壊したって言う『ユベル』のデータも いわゆるAI… 人工知能のプログラム部分だけっスね
 海馬Coの方がその欠損に気が付いて プログラムを再インストールすれば元に戻る筈ッスよ」
「そうか」
「チッ」

 LEO

「…仕方が無いからハネクリボーの件はそのまま保留にしてたんだけれど 後になって 例の『夢』に関するDMBの噂を聞いた知ったんだ」

p.10 
「俺達は本物のデュエルモンスター達が居る世界の事を知ってるからさ
 DMワールドのモンスター達が何処かぎこちなかった事や DMブラウザでもよく見ればそうらしい…って事は気付いてた
 でもソッチはゲームだから

 あくまで他の人が作った石像が動いているようなもの そう考えてモンスター達の不自然な部分は割り切ってた
 だけど俺自身の見る夢で モンスター達がそれゲームよりイキイキしてないって言うのは変だろ」

「…… 貴方自身の理想や精神状態が 貴方のその夢に反映されている…という可能性は?」
「それは無い デュエル協会の仕事が嫌だって理由なら もっと別の夢を見ると思うから」
そうですか…

p.11 
「…… 分かりました ペガサス氏の著書に拠れば… 彼は人の心を覗き込み 其処で見たモノを絵にしてDMのカードにしていたとか

 それとは別に『集合夢』という概念を聞いた事が在ります 人々の意識が夢で繋がっているという話で
 …… Dモンスター達の棲む世界がもし本当に在るのだとすれば其処だ」実際と言ってイイのかは不明だが『モンスター』の正体を一言で言い表すとしたら『イメージ』でしょう そのイメージ 人々の共通意識が集まる世界 
 精神世界同士の集合場… まさしく本物の『異次元』です
 我々が持つ技術はあくまで現実世界の内部で複数の次元に分かれたそれぞれを移動するだけのものなので
 そのような世界にまでは行けないかと」

p.12 
「そうか… やっぱり『夢の世界』って事なのか?」
「…まぁ」
「けど眠るまでスンの時間かかるんだよなー DMBやってる間は眠れないみたいだし」

「…そうなのですか?」
嗚呼「この件を調べるついでに分かった事なんだけど
 このヘッドセットから信号を受け取っている限り… 脳がずっと覚醒状態なんだって

 だからゲームをやめてDMBターミナルの電源を落とすか
 またはヘッドセットを外して『信号』の受信自体を頭にさせないようにしないと
 脳が『眠れ』って命令を体に出さないでいる状態になるらしいんだ」

p.13 一時いっときぐらいなら意識を失う事も無くはないらしいけど… 常に脳が『信号』によって刺激を受け続けている状態だから
 スグに目を覚ましちまうんだって… つーか覚ました」いや 覚まされた

「眠いようでまだ眠くないの繰り返し… そんな状態で素直にDMBをやめて就寝すると
 高確率でDモンスター達の出られる夢を見られるっていう訳」
「……」

「中にはDMBの夢をそのまま見る人も居るらしいけど… 大半はDMBとは似て非なる世界の
 …… DAの居ない モンスターばかりの出て来る夢を見ているらしい」

p.14 
「アンタが今言った事の話 俺もちょっと小耳に挟んだ事は在るよ
 それによると『モンスター』って言うのは その人間の『心』が反映されたモノ
 欲望とか感情とかが具現化して姿を持ったモノ 『魂』の姿だって言う話じゃなかったかな」

「…… プレイヤーの多くは夢の中で『モンスター』に成っていた 辻褄が合うと言えば合いますね
 人々の心… 『魂』の姿がDモンスターであると言うなら」

「――嗚呼 だけど問題は其処じゃない 人々の精神を直接反映するような世界が在って…
 其処が疑似的に作られたゲーム入りも安物のゲームっぽいだなんて そんな状況アリだと思うか?」

p.15 
「……」
「なーんか気に掛かるんだよなーぁ… そりゃ俺は1回こっきり見ただけだし
 モンスターになった奴らは面白かったって意見も多いけど」

「貴方自身は… いったい何のモンスターに?」
「いや俺はモンスターでなく人間だった 鏡見た訳じゃないけれど 手とか腕とか普通に俺自身の…

 ――いや あのトレーナーは最近着てる服じゃなかったな でも俺のだった事は覚えてる もしかして少し若返ってた?」

p.16 
「…… 時間の逆行ですか? 夢の世界ですから『モンスター』に成るとまではいかなくとも
 望む姿やその精神に見合った年齢になると言うのはおかしくないと思いますが」
「だけどその世界の連中が ゲームよりも機械的だったり元気が無いって言うのはおかしい…… ――堂々巡りで悪いんだけどさ

 やっぱりあの世界に行く方法… もしくは一晩かけずに俺があの夢を見る方法って
 ――無いかな? 睡眠薬とか言うのはなるべく使いたくないんだけど」
「……」

p.17 
「直接移動したり睡眠までの時間を短くする… と言うのは無理ですが
 意識を失くした瞬間 他の者にヘッドセットを外させる …そのようにすればイイのではないかと」

「そうか! その手が在った!」何だ簡単!
「さっそく病院に手配しましょう お手数ですが宿から移動して頂けますか?」

「いや… 別に病院なんか行かなくたって 丁度もうすぐ この街に知り合いが来る予定だから その中の誰かに頼めば…」

p.18 
「いえ… 実は昨日 貴方がたのデュエルが終わった直後 観客の大半が急に眠ったという事件が勃発していたのです
 …表沙汰にはしていませんが」
「!」

「榊さんの機転で全員起こしたので大した問題にはなりませんでしたが… それでもハッキリした原因は分かっていない
 …それに貴方のさっきの話

 一晩ぐらいしないと意識を失わないらしいとの事ですが…
 此方はもっと早く 意識を失っているかも知れない 少年の例を知っています」

p.19 
「海馬Coは健康に害を出さないように休憩を取れとか長時間プレイするなと言った勧告などは出していますが
 流石に詳細な検査や人体実験のデータは公表してませんから …ちょうど気になっていた処です」

「分かった… じゃあその人体実験とやら 協力させてもらう事にするよ!」
では.

「移動後にまたログインする事になる訳ですから… 話の続きはその時にすると致しましょう 一旦ログアウトして待っていて下さい」
「――嗚呼」

p.20 
「…… 自意識を持つモンスターか」

 彼がデュエルモンスター達の棲む世界に行った… という話だけなら 昔見た夢を勘違いしているだけとも 切り捨てられるが
「…… 同じ経験をした者たちが更に居て しかもそれがデュエルモンスターズ協会日本支部の役員会クラスとはな」

「十代の奴… 俺達の存在には気付かなかったか」
「ユベルは気付いていたかも知れないけど まぁ教えるかどうかの確率は半々って処かしら」

p.21 
「…先日 変な事を頼みに来たなと思ったら 今度はそんな事を考えてたんですねぇアニキ」
「…… あの世界にまた行くか ちょっとゾッとしない話だな」

「その世界… …… 具体的にはどのような処で」
「……」

「悪いが詳細は覚えていない ただDMBをプレイするように 遊び半分で過ごす事が出来るような世界ではなかった筈だ」
「……」

「そうですね あの世界から早く帰りたいと思っていた事は確かです
 だけどあの世界が 人々の精神世界の集合だったと言うのなら
 あの時 見た全てが あの世界の在るべき姿だったとは 限らないかも知れませんわ」

p.22 
そうッスねー「それにアニキや他のプレイヤーが見たって言う『夢の世界』の話も
 部分的に味気ないって言うならともかく 全体的に殆どの人がそう思う世界… って言うのは変だと思います」

「…… 見た感じモンスターに成った者はその興奮の方が強過ぎて 他のモンスターに対する注意や興味は浅て低いようだ…
 客観的にモンスター達とあの世界を見ているのは『人間』側だな」

「その人たち… 二つを分ける何か境界のようなものは」
「いや 大雑把にネットの情報を掻き集めただけですので 匿名性が高くて書き込んだ者たちの特徴までは…」
「…… そうですか」

p.23 
「…… ベルエンジュ明日香の話に拠ると ゼロ・リバースの前に Dアカデミアから大勢の者が帰宅して
 そのうちの幾らかがDアカデミアに戻ってこなかった… ってだ」

「――? ゼロ・リバースの前?」

「何でも夏休みの帰省だったらしくてよ その帰省の間にゼロ・リバースの事故が起こって
 赤馬零王ほかがDアカデミアに戻ってこなかったそうなんだ」
「――! ……」

「赤馬零王が… と言うのは少々気に掛かる話だが」
「けどさぁゼロ・リバースって 海馬コーポレーションの在った町で起こった出来事だったんだろ?
 それ自体は別にアカデミアとは何の関係もないんじゃ…」

p.24 
「――アホか ゼロ・リバースで海馬Coのメインコンピューターが被害を受けた時
 ソイツと繋がってた世界中のデュエルシステムも 一緒に被害をこうむったんだよ」あとDアカデミア作ったのはKCだろ
「……」

「当然Dアカデミアでも大損害 世界中でDMのシステム機器が故障しちまったってぇ時に…
 赤馬零王がその時代に居なかったって話なんだ」

「え…? 時代…?」
「だぁーから『過去の世界』だったって言ったろ! そっちからコッチ… 現代の舞網市に向かっているらしいんだ」

p.25 
「予定じゃあコッチでも夏休みの話になるらしい 元々はコッチの時代の人間だそうだから…
 アカデミアに戻ってこなかった事は それなりに納得してたみたいだったな」

「そうなの…?」
「俺が見た感じじゃあそうだった」
「……」
「ただ赤馬零王と同様 アカデミアに戻らなかった奴が他にも居て
 ベルエンジュ明日香が言うには 名前ももう思い出せないらしいんだが」

「…だが?」

「…… 聞き違いかも知れねーけど デュエルに負けてステージを落ちていく瞬間に 素良って呟いた気がするんだよな」

p.26 
「素良!? 素良がDアカデミアから居なくなって… そして戻ってこなかったって言うのか!?」

「…… 詳しい事は知らねぇんだよ けど『居なくなった』って言い方は語弊だな」

「そうだぞ遊矢… 話を聞く限り 素良は自分の家に戻ったに過ぎない」

「……」

「だが赤馬零王がゼロ・リバースの影響で『過去』に戻れなかったのとは違って…
 紫雲院素良はその時代の人間だった筈だ ――ちぃっと妙な話だと思ってよ」

p.27 
「素良… いったい何が在ったんだ」
「分からん… 余りにも情報が少な過ぎる」

「昨日 全国ネットのテレビ生中継で言ってたし
 俺一人だけ大事なテストの前に余計な事で悩んでるのは不公平だと思ったから 親切に教えに来てやった」
「…おい」

「…… その様子じゃあ心当たりは無かったようだな ――ま イイや そろそろ休み時間も終わるし行くぜ」じゃーな!

「…… 何しに来たんだアイツ」
「…… いちおう素良の心配をして 此方に確認に来たという事にしておけ」
えー

p.28 
「素良… ベルエンジュ明日香ってた人 やっぱり 私の知ってる明日香だったって事かしら」
「――! 柚子お前 何か知ってるのか?」

「…… 知ってるって程の事じゃないわ 明日香の事は既に話したでしょ …遊勝おじさんの処に居た人」
「――嗚呼」

「テレビ見て… …… 似てるし同じ名前だし もしかしたらって思ってたの
 けどそのスグ後におじさんと別の人とのデュエルが始まって お父さん興奮しちゃって話を聞くにも聞き出せなくって」

p.29 
「すっごく いいデュエルだったと思うけど 遊矢 何も言わないから コレはショック受けてるのかなぁって思って黙ってたの」
「…… 別な意味でショックなんだけれど」

あっ 予鈴
うー

 【2.3.Sat.】
「たっだいまーぁ!

 いやー 参ったよ学校で みんな昨日のデュエル テレビで見てたんだってさ」
はは「そうか」

p.30 
「そういう訳でもう 試験終わるまで待たなくてイイからさ 昨日のデュエルのビデオ見せてよ父さん」
ん?「自分でテレビ録画したんじゃないのか?」
「してないよ?」

「……」

えぇぇ〜「父さんに頼んでおいたから」てっきり「テレビ局の人か誰かに頼んで撮ってもらってると思ったのに〜」
 ふみゅーん また
「…」お前それ「タダでマスターテープ見ようとしてたな」さりげなく



「あらら残念 オヤツに御土産の御菓子やるから元気出しな

 零児君 オススメのデュエスタ煎餅」

p.31 
「一人2枚ずつだけど 遊矢が父さんの分 もう1枚 食べてイイよ」
「そうだなぁ 何だったら母さんの分 もう1枚 食べてイイんだぞ」

「…… 噛み締めて食べよう 父さんのデュエル 2回分の価値だ」
《丸め込まれた…》
《何と言うコンボ使い両親モンスターペアレンツ食ったら笑顔だ 元気出せ
ん.

「…… さっき少し DMBをやらせてもらったけど
 母さんがLDGのトップライディング・デュエリストなんだって?」 ←Dホイーラーと言い慣れていない.

p.32 
嗚呼「うん 『流れ星ユーヤ』って名乗ってる 俺とDA自体は同じなんだけど…」

「…… 舞網市でライディングが知られるようになったのは ほんの数ヶ月前からだから この程度じゃまだまだ御山の大将だねぇ
 もっと 強いトコ 行かないと

 今『LDGライダーズ』ってチームを立ち上げてるんだ! Rデュエル系の団体戦クエストにガンガン挑戦するツモリだよ!」
「へぇ…」 ←想像がつくようでつかない
《不良集めてそうだね》
「ハハハ」

p.33 
 LDG

「ハミングです 妹が何時もお世話になっています」

「妹?」

「チハヤの姉だ 高校生だがデュエリストのクラス称号は取っていない ひとまずジュニアユースぐらいだと思ってくれ」

「…… 11人を4人ずつで当番させると言うのはスケジュールが組みにくいので 一人増やしてもらったんですが…」
「今の時期 フォースより年下の者は 皆FEに参加するようだからな」LDSの生徒では
「それに関係せず かつ デジタル・ランサーズについて 既に知識の在る者を選ばせてもらった」説明 短くて済むから

p.34 
「色々と此方の都合で済まないが 月末までの臨時参加隊員だ
 フォースが4月からDMBを続けられなくなるかも知れない為 その際にデジタル・ランサーズの再編成を考えている」

「そっか… せっかくデュエル障害が治ったのに皮肉だな」
「あはは」

「ハミングには明日あしたからローテーションに入ってもらう 土・日はFE受験者は遅めの時間帯にスケジュールを入れてもらっているが
 来なかった場合はテストが長引いていると判断して 少人数で作業してくれ」

p.35 
「…… LDGスケジュールを見てもらえば分かりますが
 当番時間を前後5分ずつ伸ばして 移動する余裕を付ける事にしました 作業自体は30分ずつ行ってくれれば結構です

 …… 僕とレイジさんからは以上です

 他の方 何か在りますか? 無ければ臨時ミーティングを終わります」

えっと…「ミーティング自体はこのまま終わってイイんだけど
 私とユーヤのスケジュールについて ちょっと頼みたい事が在るから このあと 話 させてくれる?」
「――はい」

p.36 
「他の人は? …… では当番の人は見回りの作業に 他の人は時間まで自由に」

「解散前に… デジタル・ランサーズとは関係が無いが
 現在 このLDGより プロデュエリストの遊城十代がログインしている DAネームを『ティーン』と言う」
「!」

「舞網市外のプロデュエリストに会う貴重な機会だ 今はDスクールの一つでAデュエルをしているようだから
 興味の在る者は観戦に行ってみるといい」「―――― 解散」

p.37 
「遊城十代! まだこの街に居たのか! さっそく行ってみようぜ!」
「――嗚呼!」
ちょっと「ユーヤはフォースと話するって言ったでしょ」

「…… お前たちの予定に関わると言う話なら 俺も聞いて構わないか?」
「――ええ」

「…お待たせヒメさん」 ←移動してきた
「スケジュールについての要望でしたね?」
ええ「月曜日からでイイんだけど 私とユーヤの当番は3時からの1時間か 5時からの1時間のどちらかでやって欲しいの」

p.38 
「…… 何で?」
「最近お父さんが遊勝塾のPRに力入れてるじゃない」
 だから「学校から家に帰ってスグか 塾から家に帰った後の時間に デジタル・ランサーズの仕事をするのがイイと思って」
嗚呼

「…本当は 月曜日と木曜日が塾の休みなんだけど
 お父さん…いえ塾長って時々行き当たりバッタリで予定変える事が在るから そういう事でお願いフォース」
はい「分かりました」

ふーん「週5日も在ったのか 弱小塾にしちゃ意外と過密スケジュールじゃねぇの」
いや「実際は週2日 生徒によって日にちの違う個別指導って奴だったんだけど…」

p.39 
「…… 人数が少な過ぎるって事と 半分 遊び場だって理由で みんな自主的に毎日来てるの
 …… ガッチリ講義 受けるかどうかは別としてハハ「そうそう 生徒が俺一人になった時は 俺が落ち込んでるってだけで講義が流れたりしたんだよなぁ! 今じゃ笑い話だけど」

「ユル過ぎ… そんな処でよくペンデュラムなんか身に付けられるようになったなお前」
うーん「ペンデュラムは関係ないけれど …… 俺が頑張る気になったのは権現坂のお陰かな」

p.40 
「…… 父さんが居なくなったり馬鹿にされたり… その頃の俺 色々と嫌な気分だったから
 カードいじってばっかで全然デュエルやろうとしなかったんだ

 …… 柚子に一度 無理矢理やらされたと思うけど 全然駄目で途中で放り出すぐらいだったかな」
 あたしとデュエルしなさい!
 ……

 ちょっとアンタのターンよ なにやってるの
 ……
「…… まぁね」

「…… 母さんも塾長も諦めかけてた時だったんじゃないかと思う 権現坂が久し振りに俺を自分の家…
 権現坂道場に連れて行ってくれたのは」

p.41 
《…最初は怖かったし つまらない事もさせられた …途中で逃げた事も在ったと思う
 だけど権現坂は何度も俺を自分の道場に連れて行った》

「1回以上 引きずられた事も在ったっけ あの頃の俺は誰にも構われたくないって思っていたから
 権現坂とはもう 根気比べみたいになってきて」

p.42 
《何で俺に構うんだよ》何 考えてんだ あっち行け馬鹿! 《俺の事なんか ほっとけよ!!》
「…… 色々と心無い事 言ったと思う だけど…」

「…逃げるな お前の親父さんは本当にデュエルから逃げたのか?」

《…お前にとっての父親は 榊遊勝とは 本当にそんな事をする男か》
 ――オマエハソウ思ッテイルノカ?
《違う! 父さんは逃げたりなんかしない》

p.43 
「……」

「…… 無言で歩き出した権現坂の背中を 中で追い掛けて一緒に権現坂道場に帰ったっけ」

《…其処でのデュエル修行は厳しくて …やっぱりつまらないなって思った事も在ったんだけれど》
「…じゃあどんな事が楽しいのか どんなデュエルがしたいのかって思った時
 ようやく俺は 父さんみたいなエンタメデュエリストになりたいんだって事 思い出せた」

p.44 
《カードばっかり見てデュエルが出来なくなってたのは EMそれには余りにも父さんとの思い出が多くて
 …… 返って父さんの事を信じる気持ちが弱くなってしまっていたから》

「…… そうして心を閉ざそうとしていた俺の本心を 権現坂は見抜いて引っ張り出してくれたんだ
 …そうしてまた 俺は遊勝塾でエンタメデュエリストを目指して頑張れるようになった

 …… 権現坂の親父さんや道場の人が デュエル修行で俺を鍛えてくれたって言うのも在ったっけ
 ともかく色々… 権現坂やその周りの人たちのお陰なんだ」

p.45 【2.4.Sun.】
「…… …別に 落ち込んでいる者を言葉で動かせる程 口達者ではなかっただけだ 柚子からも随分 反感を買ったしな」
 ちょっと 何やってるのよ こんな処で―
 … ←あくまで叱られるのはコッチ

「…言葉じゃ あの頃の俺は動かなかった 柚子や権斬坂が実際に手を引いてくれたから 俺は立ち止まらずに歩き続けていられたんだ」
 ほらっ遊勝塾に帰るわよー
 …
 …

「…… 感謝している 有難う… 柚子 権現坂」

p.46 
「…いい話ですね」
「――嗚呼 だが遊勝塾とその塾長の立場はゼロだな」

「――ははっ」 「遊勝塾は俺のもう一つの家みたいなモンだから」
「…そうそう 遊城十代って人のAデュエル見に行こうぜ」
「――嗚呼」

「…… 補足を言えば 昔は遊勝おじさん本人が直接 講師やってたのよね」毎日じゃないけど
「その頃は結構 生徒 居たんだけれど…」居なくなっちゃったからなぁ
ふーん

p.47 
 ティーン LP 700 グロー・ネオス 攻 2500 イグナイト・マグナム 守2000(攻0)
 アヤ LP 2800

「俺はネオシペーシアン・アクア・ドルフィンを召喚!」 攻 600

「…効果で手札を1枚捨てて 相手の手札を確認する!

 けどアンタ手札ないから俺500のダメージ!!」 LP →200

「行くぜ行くぜ! グロー・ネオス  アクア・ドルフィン プレイヤーにダイレクトアタックだ!!」

p.48 
「うわぁぁああッ!!」 LP →0

『――デュエル終了 勝者ウィナーティーン』
「ガッチャ!!」
おおー


「…貴方がプロデュエリストの遊城十代さんですねっ 私ともデュエルして下さいっ」

「狡いわよリリー 私だって遊城さんとデュエルしたいわ」
「俺だって!」
「当然 俺も」
「…… いちおう僕も…」

p.49 
「嗚呼イイぜ みんなで遊べるQデュエルにでも行こうか」
わーいー♪

「――と 諸手を振って賛成したい処だが 俺らの半分 実は4時から予定が在るんですよね

 なぁフォース 俺だけでもスケジュール変更できねぇか?」
え〜 駄目ですよぅ

「人数多いとやっぱり時間かかっちゃうし…」「時間制限やターン回数制限をするには
 レイジ様みたいなプロバイダが一緒に居ないと駄目なのよね」

p.50 
「――嗚呼 レイジの知り合いなんだ君達」
「――はい プロデュエリストに会う貴重な機会だからと薦められました」

「『遊城十代』って言えば 世界中旅していて なっかなか捕まらない… 幻のデュエリストって話だもんな―」
「確か去年がアフリカチャンピオン」

「…… 凄い人なんだな
 父さんが負けたの無理ないのかも…」ボソッ
 それで父さんが負けたのか…」ボソッ
「――ん? 嗚呼 君か 遊勝さんの息子って やっぱりプロデュエリストなんだってな」 p.51 【2.5.Mon.】 「あ… はい …… 榊遊矢と申します」 「つい昨日 君のデュエルも見せてもらったよ 録画動画ビデオなんだけどさぁ プロテストに合格したって時の奴」 「……」 「ホントは前にも一度見てた奴だったんだけれど やーっぱ凄いよなぁペンデュラムからの融合・シンクロ・エクシーズ連続召喚!  その後もモンスターに乗って飛んだり 魔法カードでもっと強いモンスターを出したり」 ボソッ「何時もの事だと思って余り気にしてなかったが… お前ああいうカードいったい何処から出してんだよ」 「……」 「舞網市で一般発売されたカードなら どんなにレアでも俺様が知らない筈は無いんだ寧ろレアだからこそだ 「狡いぞ ズァークの力って」 p.52  狡い? って言うか アレもズァークの力??? 「そういう訳でみんな 4時まで時間が無いって言うんならさぁ  代表って事で この榊遊矢君に 俺とデュエルしてもらうって事で どうかな」 えーーーっ うーん「私は4時半まで大丈夫なんだけどなーぁ」みんなはともかく 「でもプロデュエリストの人と1対1でまともに相手できる人って言ったら やっぱり同じプロデュエリストの榊君しか居ないんでは」 「俺だって今度のプロテストで合格する予定だよ!」 はいはい「話こじれるから黙ってて」「時間が惜しいでしょ」 「もしもの時は僕が当番の時間帯変更しますから 安心してデュエルして下さい 遊矢ユーヤ君」 「あ… うん」有難う ======================================== ⇒オリカ一覧 p.2  格別とか新鮮でも p.3、p.47〜  短いけど、いちおう経緯=デュエル草案は書いてある。  今回の話にオリカメモが在るのはソウイウ事 p.10  映像、人形でもイイかな  モンスターがデュエルモンスターズの世界から ゲーム=データ世界に入るに当たって、  其処での体=CGオブジェクトは誰かが作った物である、という考え方。  現実の(R)SVオブジェクトもソウではあるんだけど、良くも悪くも無制限なアナログ世界に比べて、  (量子コンピューターでもない限り)デジタル世界では色々と制限が存在する。  (デジタライズ化に当たり、そうなる) p.17  医務室、医療メディカルルームなどでも  LDS/レオ・Co敷地内に在るだろうから ソッチでって事で  十代の方は そんな処(なんか)、かな p.38〜  思い付き裏設定的メモな内容。  長イので練り直しの際には此処は削って、後で出してもイイっちゃイイ気はする  (何時出すか、が問題になる気もスるけど★) p.49  ……、ある程度までは自主的に出来る。  だが、ゲームルールとして正式でないので、その時になって伸ばし伸ばしにシヨウとするプレイヤーなどが出て、  トラブる可能性が在るとイウ事  …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★





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