とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#044.ユートと黒咲/明日香と十代、と零児

p.1 【2018.1.30.Tue.】
「運営側が長時間のプレイを控えさせてるのは知ってる そうじゃなくって」それはそれで置いといて
「俺が知ってるのは眠った後

 デュエルモンスターが出て来る夢を見るって件についてなんだ」

はっ

p.2 
『東側エレベーターで火災が発生しました スタジアム内に居る方は至急 最寄りの入口まで避難して下さい』
……

「俺のターン ドロー」

チッ《伏せカードが2枚あるからって何だってんだ! 手札ゼロから1枚に増やしたぐらい大して…》

p.3 
「墓地から『幻影翼ファントム・ウィング』を除外して 『幻影騎士団』ブレイクソードを墓地から復活」 攻 2000
「罠カード『幻影騎士団トゥーム・シールド』を発動 レベル3の通常モンスターと成る」 攻守 300

「な… くっ 俺は『砂塵の大竜巻』を発動! トゥーム・シールドを破壊する!」

「…遅いんじゃないのか?」発動が
「やかましい! テメェの手がカードを移し変え終わってなきゃあアリだ!!」

「…無茶苦茶だな まぁいい」

p.4 
「墓地からダスティローブを除外して デッキから他の『幻影騎士団』カードを1枚手札に加える
 幻影騎士団ラギットグローブ 攻撃表示で通常召喚」 攻 1000

「…バトルだ ラギットグローブでヴォルカニック・バレットを攻撃 ブレイクソードで直接攻撃ダイレクトアタック」
 LP →1100 →0

く…「くそっ 覚えてやがれ」

p.5 
「助かったユート さっきもデュエルの直後に逃げられて 仲間を呼ばれて街中 逃げ回る羽目になっていたんだ」
「… そうか」

「RSVではないから… ダメージが無くデュエルの直後も ああして動けると言う訳か」
「――嗚呼 デュエルは弱いがDホイールによる機動力が厄介だ」

p.6 
「…目の前にデュエルモンスター達が居る世界 現実とは明らかに違う世界の何処かで
 一人過ごしたりモンスターに成っていたりする夢 …そんな夢を見ているらしい」

「…… 夢の話なんでしょう? DM好きな人がデュエルモンスターの出て来る夢を見るぐらい
 別におかしな事じゃあないと思うけれど」

「そう思って 俺も一度 好奇心半分で試した事が在るんだよ そしたら想像とは違ってさ …何も起こらなかったんだ」

p.7 
「…何も? 例の夢を見なかったって事?」
「…違う 夢は見た モンスター達の居る世界 だけどそれ以上 何も無かった

 俺の方からちょっかい出したせいでモンスターに追い掛けられたりはしたけれど 何もしなかったら多分 何も起こらなかった」
 ただ「モンスター達が居て適当に闊歩しているような世界

 『夢』って普通 もうちょっと色々起こるモンじゃないか? 最初は本当にモンスター達が居る!って興奮したけど
 そのうちに何か… 余りにもそれだけだって事に気が付いたんだよ」

p.8 
「それだけ… って…」
「だからさ! 夢の中でモンスターに近付いたら じゃれてくれたり襲ってくるなり 何らかの反応が在る筈だろ?
 …それがスグには無かったんだ

 …よく見ると動きも機械的でさ なんか段々 凄ぇ違和感が出て来た訳
 こんなの何か間違ってる! ――って言うか」何が間違ってるのかは よく分からないけど

「目が覚めた後 色々考えてみたんだけどよ 実は俺 あれと同じ世界を前にも見た事あったんだよな」
「え?」
「ちょっと前まで海馬ランドのゲームコーナーに在った奴 フルダイブ型の電脳空間ヴァーチャル・デュエルマシンだよ」

p.9 
「DMブラウザの前身だって言われてるゲームでさ 見た目そのものはDMBと大して違いが無いんだよ
 デュエルシステムとかアバターとか その辺でパワーアップしてる感じ」DMBは

「…… 『DMワールド』ね 確か『DMブラウザ』が発売されると同時にソフトを入れ換えて
 そのマシンで『DMブラウザ』をプレイ出来る仕様になった… って話だけど」

「――そう そのDMWでフルダイブしてた時の感覚に似てる もしかしたらDMBにフルダイブしても
 あの夢の感覚になるのかも知れない」

p.10 
「……」

「俺は実際にデュエルモンスター達が住んでいる世界を知っているから よく似た世界って言うのには ちょっと違和感が在るんだよな
 だけどDMWやDMBは『ゲーム』だ 海馬Coによる『作り物』だって分かってるから 本物よりぎこちないは納得してる
 けど… 自分が見る夢の中まで その変な感覚が在るのはおかしいって言うか」

「単に… DMWやDMBの夢を見たって事じゃあないの?」
「どんな仕様だよ俺の頭は 脳にゲームソフトが入ってる訳じゃあないんだぜ」

p.11 
『…消火活動が終了しました スタッフ及び客席に荷物をお忘れのお客様は スタジアムの内部にお戻り下さい』

良かったー
ボヤだったのかしらね
入口に来たし このまま帰ろう

「…助かりました 少し別のパニックにはなりましたが」
「――何 それじゃあそろそろ失礼するよ」
「…はい」

p.12 
「Dホイールに乗る…という事は もしかしてシンクロ次元からやってきた連中だったりするのか?」
「そうかも知れない 奴らのリーダーはシンクロモンスターを持っているらしい

 ただ… 赤馬零王やシティの  の連中が あんな奴らに『次元回廊』を使用させているとは考え難い」

p.13 
「…かつて在った四つの次元の統合と分裂 その『統合』の際のエネルギーだか何だかがいまだ世界には残っていて
 そのエネルギーを固定し安定させて他の次元と結び合わせる機能を持つのが『次元回廊』のカードだと言う

 だが『次元回廊』を使用するのはタダではない
 仮にシティの奴らが無差別に公共道路宜しく『次元回廊』を一般解放しているのだとしても 肝心の『次元回廊』が何処に在るのか
 その出口が何処に開いているのか 俺達には分からない」

p.14 
「…分かるのは寧ろ 何処何処の街で警官に追われて逃げてきたとか 何とか言う町の学校で暴れて退学になったメンバーが居るとか
 そういう地に足の着いた情報ばかりだ

 仮に奴らがシンクロ次元の出身だとしても… シティの住民からは鼻つまみにされて其処から出て来たような連中
 クロウやシンゴ ジャック達 シンクロ次元の総意ではない」
「…… そうか そうだな」ホッ

p.15 
「DMWはプレイヤーがモンスターに近付いたら 一部を除いて大概のモンスターが行動を起こす
 その意味じゃ あの夢はDMBに近い けどDMBならDA達が居る

 DMWは『モンスターの棲む世界』って世界観設定がキッチリ在った
 DMBはそうじゃないからフィールドにモンスターが『居るだけ』ってエリアやクエストが時々在るし
 モンスター自体が全く配置されてない場合も在る

 あの夢は… DMWでもDMBでも絶対にない それでいて何処か似てはいる 無関係とは思えない」

p.16 
「…… プレイしていたDMBの影響で
 その夢を見てるって言うのは充分 考えられるでしょうね正確にはプレイの内容記憶が夢の内容に反映されてるって事では

「かも知れない けどゲームで見たモンスターが夢の中に出てきたり 起こった事がまた起こったり そういう夢じゃなかったんだ」

寧ろゲームで見たモンスターを見付けた後 近付いて話をしよう… って思った途端に目が覚めて夢が終わっちまった」

p.17 
「そのあとも何度かDMBをプレイしたけど あの夢を見る程 長時間はプレイしてない
 元々成人したプロデュエリストには耐性が在るらしくって 2・3時間プレイした程度じゃ全然眠くならないんだよな」

「そう… でも他のプレイヤー達は頻繁に DMBのあと 夢を見る…」
「――嗚呼」
「…何処で知ったの? ネット?」
「――嗚呼

 この先は実際に見せた方が早いかな ちょっと待ってろ ブックマークしてあるから」

「……」

p.18 
「アンタ!」

「良かった… ちゃんと売店の方の入口に居たね」
「そっちこそ! いきなり火事になって心配したんだから」

ハハッ「御免 あれは嘘 スタジアムで大勢のお客さんが眠っていたから 目覚まし代わりに非常ベルを鳴らしたんだ」

「そうか… そういや織田さんが言ってたね 子供だユース未満だには強力なRSVに対する耐性が無いって」
「織田さんが?」

p.19 
嗚呼「それで奥さんと子供が寝ちゃったんで権現坂さん達に運ぶの手伝ってもらって帰っちゃった
 けど他にもそんなに 眠っていたとは気付かなかったねアタシら」
「…そうか」

「…今日のは特に眩しいステージだったから その光が消えるのと同時に脳まで停止しちゃったとか…
 そんな事を言っていたかな?」 ←大雑把に自分の分かる言葉に変換している

「まぁその寝ていた人達って言うのも もう起きたんだろうけど」
「――嗚呼」
「じゃあ早く帰ろう 遊矢の奴 待ってる」
「そうだな」

p.20 
くーっ

「…隼 奴らに狙われているのはお前だけなのか?」
「――嗚呼

 このスペード校区に奴らが来たのが一昨日おとといだからな 直接目を付けられているだろう人間は俺だけだ
 その前はダイヤモンド校区に居たらしい」
「……」

「カイトの居るクローバー校区には まだ現れたと言う話は聞かない カイトが奴らの誘いを受ける事は無いと思うが…
 彼処にはカイトをライバル視している生徒も居るから そいつらの場合はひょっとすると… と言った感じだ」

p.21 
「そうか… アレンとサヤカはどうしている?」
「アレンはダイヤモンド校区に居る 俺に逸早く情報をくれたのもアレンなんだ」
「…そうか」

「サヤカは元通りクローバー校に通っている 学校が違うから滅多に会えないし
 元が大人しいから遠慮しているのか気を使っているのか落ち込んでいるのか… 俺にはどうも区別がつかない」

「はは… お前自身で最近の事は?」
「…例のゴロつき共を除くと 学校のテストで75点を取ったのが一番大きなニュースだろうな」
「そうか」

p.22 
「あとデュエル大会が8月に行われる事は知っているな? 予選が6月 前予選が4月に在る …それらに出場して勝つツモリだ」

「…そうか 俺はもう出れないのが残念だな」
「…… ユート お前の方の近況は?」

「赤馬零児がとあるゲームのプロバイダとかになったので 遊矢や柚子 権現坂と沢渡シンゴが それに協力する組織に入っている
 少しずつメンバーを増やしていて この前二人… いや四人増えて14名になった」

p.23 
「赤馬零王が零児に販売を持ち掛けたゲームだそうから
 Dアカデミアにも在って其方では生徒会という組織がプロバイダとしてエリアを作っている」
「……」
「Dアカデミアには この前 赤馬零児と行った

 あと… 3・4日後にデュエルの昇格試験が在る 遊矢以外の者は皆プロに成ろうと頑張っている」
「…そうか」

「その影響を受けて… 遊矢が少し弱くなっているな」
「弱く?」
「他の者と一緒でないという事が不安らしい 足並みが揃ってない事に気が付いて 慌てて揃え直そうとしている感じだ」

p.24 
「……」

「アイツは周りを気にしてないようで その実 酷く 気にしている 気が向いた時には周りの顔色を覗っている
 人を喜ばせ楽しませようとする事も在れば 保身に走る事も在る

 人好きだが他人を恐れている 正直で居たいと思う反面 周りに嫌われたくはないんだ」

p.25 
「以前は虚勢を張る事も在ったらしいが… 俺達の間ではそんなモノは無意味だからな 俺が自制心 ユーゴが行動力として
 遊矢が弱音 ユーリが面倒臭がりにり易い傾向が在る」
「……」

「俺達は四人で一人だから 一人一人が不完全でも総合的に肉体が一人の人間として振る舞えれば充分――
 だと理屈では分かっているのだが」屁理屈のような気もする

「そうか… …… 大変そうだな?」
「そうでもない いや大変だが遊矢は俺自身だから俺が立たせ支えねばならない」でないと俺も倒れる
「…… そうか」

p.26 
「こんな事を話せるのは隼だけだ 『遊矢』では自分を客観視するのは限界が在るし
 さっきも言った通り 人に嫌われたくないからか …本心を隠す処も在る

 本人も気付いているのかいないのか… アイツの中には壁が在る 俺達三人と完璧に溶け合わない為の何かが」

p.27 
「……」

「瑠璃たちの方は知らないが 柊柚子を見る限りでは上手くやっているように思う

 ただ… もしもその機会が在った時 遊矢や瑠璃たちと一緒に遊矢も守ってくれないか? 隼」

「…嗚呼 遊矢もお前も俺の友だ!」

p.28 
「……

 十代貴方のように懸念を抱いている人は少ないみたいだけど
 DMBに比べて モンスターが大人しい つまらないって意見は多いみたいね」
「――嗚呼」

「あと 気になるのはモンスターになったって書き込みかしら 十代貴方は何かモンスターになってた?」
「――いや 言ったろ1回しか見てないって

 眠るまでスンの時間かかるんだよ」俺の場合「5時間ぐらいじゃ眠るより先に腹が空くから
 夜食食ってまた5・6時間ぐらいして食って… つまり一晩中やって明け方やっと眠くなって夢見た訳 多分もう二度と試さない」
「……」

p.29 
「どの道あんな夢 二度と見たくはないんだけど …… なんか気になるんだよな 夢だと分かっちゃあいるんだけどさ」

「もしも… もしもあの夢で見た世界が本当に在って 其処でモンスター達に異常が起こっているんだとしたら
 …… 俺はそれを助けたい」

p.30 
「俺の勝手な想像に過ぎないかも知れないけど だけどそう考えたら居ても立ってもいられなくなっちまって…
 どうせ暇だし 此処まで来たんだ」

「どうせ暇も何も! 貴方デュエル大会で賞金稼ぐ以外はフーテンプーの宿無し根無し男じゃないの!」
「…… 『旅人』とか『流れ者』程度でイイだろ」旅費はデュエルで稼いでるんだし

「せめてデュエル協会の仕事ぐらいしなさいよ 今度の土日LDS! それとコレ 今日 乱入したデュエルでのサイン!」

p.31 
「……

 分かってるよ チャンスだって言いたいんだろ」ハネクリボー
クリ

「このサインは書く… 代わりに赤馬零児だったっけ この街に居る『ランサーズ』のリーダーを探すの手伝ってくれ」

「…… ランサーズ…?」
「嗚呼 以前 小耳に挟んだんだ この街から別の次元の世界に行った連中が居たんだって!」

p.32 
「……」
「他の世界へ行く方法なんて荒唐無稽な話に思えるかも知れないけど でも俺は知ってる! …あの夢の世界はきっと在る!」

「…………」
「お前も覚えているだろう明日香! 10年前… 俺達が過ごしたあの世界の事を!」

カードの精霊たちが住む異世界… デュエルモンスターが居たり デュエルをしたりデュエルをしたり ←既に細かい事は覚えてない

p.33 
「もう一度あの世界に行かなくてはならない… けどどうやって行ったか忘れた!!
 そんな時に『ランサーズ』の噂を聞いたんだ なぁ明日香『赤馬零児』が何処に居るか知らないか!?」

「…… 知ってるも何も 赤馬零児ってレオ・Coの社長の名前よ」
「へぇー…」
「デュエル協会の上層 デュエル管理委員会の委員の一人で 今回試験をするレオ・デュエル・スクールの特別講師で

 …… 今日 私がやったAデュエルのスポンサー会社の社長さん! アンタにそのサイン頼んだ人よ
 どういう経緯で情報仕入れて来た訳!?」全く

p.34 
「――嗚呼 プロデュエリストだって事は覚えてた 他にも遊勝さんの息子が参加してるんだろ? ソイツも今はプロだって聞いたな」
「……」

「ランサーズが他の次元の世界へ行ったっつーのは 異世界とか異次元とかそれっぽい単語入れて検索して
 他のはなんか作り話っぽかったけど コイツは本当の事らしいと確信し思って」
 あれコレ ただの噂じゃないなー

「まぁね… そうやって彼らがやってきた先が 10数年前のDアカデミアだったもの」
「…… デュエルの最中に言ってたアレか? 融合次元が過去とかどうとか…」

p.35 
「――ええ 詳しい事は車の中で話すから 赤馬零児君に会うなら一緒について来て頂戴」
「――嗚呼」

「――すいません 赤馬社長にお話ししたい事が出来ましたので もう一度Dスタジアムの方に連れて行ってもらえますか?」
「…はっ」

p.36 
「…此処まで来れば充分だ ユート どうせならウチに上がっていくか?」

「――いや もうすぐ遊矢が目を覚ましそうな気がする お前が無事 家に帰り着く事が出来たのなら それでイイ」
「…… そうか」

「今夜は楽しい夢だった お前と会って話が出来た それだけでもう100点だな!」

p.37 
「そうか… だがしかし俺は何となく お前や瑠璃にもう一度会えるような気がする」

「そうか?」
「――嗚呼 だからこのカードを渡しておく」

 RR−レヴォリューション・ファルコン−エアレイド

p.38 
「…… 有難う隼… 大切にする… いや大切にさせる 遊矢が俺で俺は遊矢の一部なんだ」

「ユート 俺は今 心から お前がこの街に帰ってくる事を願う!」

「…… 悪いな隼 今の俺は遊矢達と離れる気は無い 二度と引き裂かれたくはない それは即ち俺達『ズァーク』の意思でもある」

p.39 
「あの痛みは… あの傷は受けた者にしか分からない

 遊矢の奥には壁が在る」

p.40 【2018.1.31.Wed.】
はっ

「お帰り! 父さん母さん」
「ただいま遊矢」
「ただいま」
「デュエルどうだった――

 ――いや それはビデオで見るんだった 取り敢えず二人とも上がってよ!」
「――嗚呼」

p.41 
《遊矢 居間の方 テレビ点けっ放し》
「あ」

《こういうトコ僕がよく気が付くんだよねー 1番規律正しいから》
「…… 誰に向かって言ってんの?」
《神経質なだけだろ》小姑みてぇ

「!」

p.42 
「赤馬社長! 運転手さん 悪いけど追い掛けてくれないかしら」
「――はっ」

「…零児様 天上院明日香と遊城十代を乗せた車が此方の車を追って来ますが」
ぐー
「零児様!!」

「…分かった このままLDSの正面入口にでも向かってくれ」
「…はい」

すーー

p.43 
「…… ワザワザ追い掛けて来たという事は 私に何か用ですか?」

「すいません 彼の探し人が貴女だったと分かったもので でも十代 手短に終わらないんだったら 今日はアポイントだけにして
 詳しい事は後日になさい」

「そうだな… 明日の朝10時 空いてるか?」
「…… 直接面会するは月曜日まで不可能だが DMブラウザが非礼でなければ」
「――嗚呼」

p.44 
「それでは明日あしたの午前10時に DAデュエリストアバターネームをお教え頂ければ
 この舞網市内からのログインであれば その場へ私が迎えに行きます」勿論DAで

「あー… どんな名前にしようかなぁ 何時もならネオスマンとかヒーローダーとかカッコイイ名前付けるんだけど」
「…… 逆にセンス無いんじゃない?」それ
えー

「…… ログインするのはまたネットデュエルカフェですか?」
「――嗚呼 多分 ゲームセンターに在るのじゃ 長時間プレイ出来ないから」後ろに順番待ちの奴が並んで

p.45 
「…… ネットデュエルカフェではまだマスコミがやってくる可能性が在ります 宿の方はお決まりですか?
 この際ホテルとDMBターミナル1台を手配しましょう」

「――そうか

 特に断る理由も無いし… オーケーだぜ! それで」
「では明日香さんと同じホテルで」
「嗚呼」
 【2.1.Thu.】

「…お貸しするDMBターミナルなら製造番号シリアルナンバーが分かりますので DANを今すぐ決めて頂かなくても結構です」
「そうか?」
「明日の9時までにDMBターミナルを宿に届けさせましょう
 プレイしても構いませんが 待ち合わせ時間の直前までには ログアウトして再度ログインして下さると助かります」

p.46 
「――嗚呼 分かった それじゃあホテルまではまた一緒の車って事でイイか明日香」
「…… そうね」

「では後は本日のナイトデュエルでのサインの件」明日香さんから聞いていると思いますが
「明日 部下が DMBターミナルを其方に届けるのと同時に引き渡して頂きたい」
「あ… うん 分かった」

「それでは 今度こそ失礼いたしますわ 赤馬社長」
「――はい ではまた」
「…また」

p.47 
「…… しっかりしてるわねー 貴方と一回り以上も年が下なんて信じられない」
「…… お前とも同じくらい離れてんだからな」
どういう意味?

「…お待たせしました母様」
「――いえ」

「…… プロデュエリストの遊城十代 気紛れに世界各地のデュエル大会に参加しては 上位に入選している流れ者」

p.48 
「…はい」
「実物を見たのは初めてね 一応 元Dアカデミアの生徒だそうだから
 デュエル協会のデュエル教育委員会の間でよく噂を聞くんだけれど」
「…… そうですか」

「――それで? いったい何をお話ししてらっしゃったの?」
「今日の処はアポイントだけ それとサインを引き渡してもらう期日の約束」
「…… そう」

「暫くFEフライング・エグザミネーションの件で時間が取れそうに在りませんので
 直接会うのではなくDMブラウザ内部での面会を約束しておきました ああいう柔軟性の在る方は助かる」
「――そうね」

p.49 
《あとは… あのMMメッセンジャーモンスター》

《私がMMを持たないから AIの成長に詳しくないだけかも知れないが…》


「おい お前ら 昨日の榊遊勝が負けたナイトデュエルゲーム見たか?」

p.50 
「…… 廊下に呼び出すなり何言ってんだよ みんなが試験受けるんで見に行かないって言うから
 昨日はテレビの前でずーっと我慢してたのに〜〜〜…」
 しれっと.
いや「テレビ見ねぇとは言ってねぇし」

「…… お父さんが煩くなって勉強できなくなったから 途中から見たわ おじさんがベルエンジュ明日香を倒すトコ」
「…… 柚子まで…」

《…取っといたケーキが食べられた時のガッカリ感だね》君には
《けど今 遊矢の親父は負けたって言ってなかったか?》
「あ… そう言えば 結局どっちが勝ったんだ?」

「…… 榊遊勝が対戦相手のベルエンジュ明日香を倒した後 乱入してきた謎のDAに倒されたらしい
 正体はプロデュエリストの遊城十代だったそうだ」
「……」

p.51 
《…権ちゃんは御両親から結果を聞いたみたいだね》
《そして月日日香とか全然読みが違ったな》
《…まぁそれはともかく》

「…何? 父さんが負けたの 馬鹿にしにでも来た訳?」
 警戒っ
「んな事するかよ」そっちこそ俺を馬鹿にするな 「あんなに凄ぇデュエル 俺様の熱戦以来だぜ!

 いっぱい居るモンスター達からAカードを手に入れたり フィールドを壊したり走ったり動き回ったりいたり
 カードを発動させたりとかもう最高サイコーでよォ!」
「…… ネタバレされると それはそれでキツイんだけど」
「自慢という名の追い討ちだな」けしからん

ふみゅーー
「――で? ワザワザその話する為に私達のクラスまで来たの?」
「違ぇよ お前は途中から見たって言ってたな」

p.52 
「ええ…」
じゃ「ベルエンジュ明日香が榊遊勝の知り合いで
 融合次元は実は過去の世界で その事を榊遊矢が知っていた―― って話は聞いちゃあいないんだな」
「ええっ」

「遊矢それ… どういう事!?」
「…… お前が俺達に隠し事とは」
「してない!! …確かに過去の世界かもって話は聞いたけど 実際にそうかは分からなかったし」

嗚呼「ベルエンジュ明日香の方も 昨日 榊遊勝とデュエルをしてみて その時に確信したって感じだったからな」
なぁ「中途半端な情報で いちいち効果ダメージくれるの やめてくれないか?」身が持たないよ…
何だ 効果ダメージって

========================================

p.3
 …勿論ダメだと思います。
 けど、悪役のソウイウ行動を許容して、かつ問題なく勝っちゃう、ッて言うのがヒーローと言えばヒーローなんだな。

p.5
 追われる、追い掛け回されるでも

 デュエルに負けた後(で)も、でも

p.9〜
 DMワールド:デュエルモンスター達の世界(という設定で作られた架空の世界)で遊べる(という謳い文句の)ゲーム。
 DMB発売前の数年間、その当時の海馬ランドのゲームコーナーにのみ(マシンが)設置されていた。
 当然 海馬Coの製作で、グラフィック面でのデータはDMの(R)SV用データと共通。
 NPCオブジェクトとしてモンスターが各所に配置されているが、プログラムによるパターン行動。

 DMブラウザはコレをオンラインゲーム化して、パターン行動の種類も増やして
 (よって、理論上はDMWよりモンスターがより本物らしい動きをする)
 各種デュエルも可能にして、……と色々プラスしたようなゲーム。
 (これまた、基本システムやグラフィックデータはDMの其れと共通。
  ただDM自体のデータが、DMW時代より当然増えているし改良もされている)
 (ゲーム内部の世界観設定については、作中に在る通り『プロバイダ』任せ)

 一方で家庭用ゲーム機使用の為、全身スキャンが不可なのでアバターシステムを採用。
 (まぁソレは、別の意味でユーザー達に受け入れられている)
 旧DMW用マシンでのフルダイブ=全身スキャン=現実と同じ姿でのプレイも可能だが、
 海馬ランドのゲームコーナーに在る物は500円玉1枚で30分とかソンナ制限が設けられている。

 このフルダイブ型マシンやゲームにも経歴が在って、
 実際にはDMWよりも前から、『ゲーム』=電脳空間内部でモンスター他を本物らしく動作させる等は可能だった。
 ――ただし、その時代≠フレベルと離れ過ギている技術は(以下省略)

p.10
 実際、現実より

 ぎこちない点、処

p.12
 …後で調べて単語入れる為にスペース取ってたらしイけど、丸々要らないぽい部分

p.13
 聞いている、の方が分かり易いかも

p.21
 ……、記憶が中途半端な上にオリジ設定混ぜて書イてた時期★
 そんな訳で、特に此処 エクシーズ次元編関連に間違いが多い。

 このページはマダ微修正で済んでルけど

p.28
 ⇒メモ:ネット画面の書き込み

p.35〜
 ⇒メモ:其の後の明日香と十代

p.43
 御用でも、
 失礼でなければ


 …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★






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