とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#030.ブレイブアイズ/ボルテックス

p.1 【2017.12.9.Sat.】
「デュエルを中止!? 試合をキャンセルするってどういう事!?」

『ズァークは相手を傷付ける事を厭わない 悪魔のようなデュエリストと聞く そんな奴と娘をデュエルさせる訳にはいかん』
「何ですってこの過保護!」

『……』別に『親馬鹿扱いされても構わん 娘が傷モノになるよりマシだ』
キーッ「コッチは大赤字になっちゃうのよ!!」

「……」

p.2 
「もうお客さん達スタジアムで待ってるんだから
 中止する…って言うなら違約金キャンセル料払いなさいよ 本人連れて今すぐいらっしゃい!!

『…… 分かった』

「……

 ――珍しいな お前がそんなに怒るなんて…」初めて見た
「――まぁね あたしだってあんな馬鹿な奴が居るとは思ってなかった」世間じゃ天才とか言われてるけど

p.3 
「…… 親と言うのは子供の為なら何でも出来るものなのか? 俺はクローニング系の出身だから分からない…」
「あたしだって試験管生まれよ いーわよねー お金も家も持ってるエリート階級の人間は」ホントに払えるのかしら あー羨ましい

「……」

「そんな顔をしないでズァーク デュエルを中止させやしないわ
 貴方には何千何万人のファンが付いてる 人殺したって文句言わせはしないわよ」

p.4 
「百合 俺は…」
「――ま 人殺すって言うのは あくまで例え話だけど」
「――ま それは冗談って言うか 例え話だけど」
「……」 「それより早くスタジアムに行って 言ったでしょう お客さんが待ってるって」 「百合…」 「大丈夫 レイさえ説得すれば 何とかデュエルに漕ぎ付けてみせるわ」 「そ…だな 百合 お前に任せていれば」 「そうよズァーク あたしを信じて 必ずデュエルを実現させてみせるから」 p.5  《大丈夫… ――百合 お前に任せてさえいれば》 ワァァア p.6  「ズァークは相手を傷付ける事を厭わない 悪魔のようなデュエリストと聞く」 《…違う 俺は本当は》 「待ってたぜー! ズァークー!!」 「今日もシビれるデュエルを見せてーっ!!」 「相手を病院送りにしちまえーっ!!」 「ズァーク」「ズァーク」「ズァーク」「ズァーク」 p.7  p.8  「――では 3月末までのスケジュールと 4月からの新制度導入については以上 職員会議を終了する」 「他の次元… 新しい召喚方法か 此方もよりグローバルな視点でデュエリスト達を養成せねば…  …… アメリカの学期制度に合わせるか?」 p.9  「――ん? 何だか人数が居ますわね」 「全く 入口の前で…」「まぁ 通れない程ではありませんが」 「さっき何か飛んでたの見たか?」 「講堂の方じゃん」「行ってみようぜ」 p.10  「…ちょっと人数 増えてきたな もう攻撃も効果もペンデュラムもイイんだろ」 「…そうだな いっそ全責任を赤馬零王が引っ被って Dアカデミアを首になってくれれば 此方は結果オーライだ」 「何のオーライ!?」 えーっ「通りすがりの先生方 並びにお集まりの生徒諸君  これよりワタクシ榊遊矢の榊遊矢による ペンデュラム次元のエンタメデュエルを御披露したいと思います!」 キャーッ「待ってましたぁ!」 p.11  「俺はスケール3のEMオッドアイズ・ライトフェニックスと スケール8の時読みの魔術師を Pゾーンにセッティング!」 「ペンデュラム召喚!  …このロバさんモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時…  自分のPゾーンにカードが2枚置かれていれば これ以外のEMモンスター1体を手札に加える事が出来まーす!」 攻 1000 p.12  「…モクバ」 「兄様」 「何故このような処でデュエルを?」 「ちょっと色々在りまして 彼がDディスクを腕に着けられそうだって言うので」 ふむ 「…ワタクシが手札に加えましたのはこのモンスター  召喚・特殊召喚に成功したターン デッキから『オッドアイズ』モンスターを墓地に送る事で  エンドフェイズまでそのモンスターと同名カードとして取り扱う事が出来る―― そういう訳で通常召喚! 攻 1600 p.13  「墓地に送りますモンスターは『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!  そして手札を1枚捨てて 速攻魔法『超融合』を発動する!」 「自分フィールドまたは相手フィールドのモンスターを素材に融合召喚! 二色の眼の写し身よ! 切り盛る戦士と一つと成れ!」 p.14  ブレイブアイズ… ペンデュラム・ドラゴン!! 攻 3000 「超融合… …… ユーリのカードね」 ふむ「相手モンスターを素材にか」「成程 強力そうなカードだな」 p.15  「ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果発動! 相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力を0にする!」 攻 →0 「行っくぞ―― バトル! ゴブリンドバーグに攻撃!  あっ!」 p.16  「待てっ えいっ もうちょっとっ」 アハハハ 「アレ多分 光線 持ってるよね…」口からの 「――そうだな だが見る者を楽しませる為にワザとやってる」本人は既に楽しんでる p.17  「力より… 『楽しい』事を優先する それはデュエルが好きだから ――好きなやり方でデュエルをする」  ――それがエンタメデュエリスト 「…… 翼を持たないドラゴンでも 空飛ぶモンスターに負けじと挑んでいる訳か …… 余興と言えば余興だが…」 p.18  「行けーっ 遊矢―!」 「其処だーっ」 《そう言えば… …… レジェンド・チャレンジの優勝者も  様々なデッキを組んでは 参加者たちに 手当たり次第に挑んでいたな》ある意味 大会の名に 相応しいと言うか 「ブレイブアイズ! ジャンピング――」 p.19  「アンドスナップ!!」 おーっ! ふーっ  LP →1000 p.20  「スッゲーなアイツ!」やりやがった 「つーか 現実リアルのDモンスターって 彼処までバリバリ動かせるものだったんだ」 「…… 確かに… プログラムとしてある程度の行動パターンは登録されている筈だが  彼処まで機敏にプレイヤーの思い通りに動くモンスターは…」初めて見た 「イイぞ遊矢ーっ!」 「素敵ーっ!」 いやー「どうもどうも」 おっと「忘れちゃいけない ロバさんもといEMセカンドンキー 赤馬零児にダイレクトアタック!」 「……」 p.21   LP →3000 「…ワタクシはこれでターンエンド 次は赤馬零児さんのターンでーす!」 おー ふむ…「Aデュエルでもないのに彼処までモンスターを動かすとは」 p.22 
《これはズァークが持っている力…?
《これが… 「遊星粒子」と「ズァーク」の力?
 ――それとも モンスター達が『魂』であると言う情報を裏付けるものなのか》 「…… 私も負けてはいられないな 私のターン ドロー!!」  ――強く成りたい 自分の為にもっともっと高みを目指す p.23  「私はDDスワラル・スライムの効果を発動! 手札のこのカードと レベル5以上の『DD』魔導賢者二コラを墓地へ送り  エクストラデッキからDDD烈火大王エグゼクティブ・テムジンを融合召喚!」  攻 2800 p.24 伏せリバースカードが3枚… …流石に全部がブラフと言う訳でもあるまい」 「…… ええ まぁ」 「ならば先程の礼も兼ねて エグゼクティブ・テムジン EMセカンドンキーを攻撃!」 「うっわ 倍返し!?」それ以上だね大人気無く! p.25  「……」  LP →2200 「私はカードを2枚伏せ… ターンエンドだ」 うーん「西小蔵さんのターンです!」 「そうですね… ドロー」 「……」  ライフ2000を払って 《…このカードは使えない 手札のモンスターも とてもじゃないけど 二人のモンスターには敵わない》 p.26  うーん「何かと待たせる人だねぇ」 「これまでに比べればマシだろう 焦れったくないとは言わないがな」 《上手く… 二人のライフを削らせるには》 「…モンスターを1体セット カードも1枚伏せてターンエンド」 p.27  「守備表示で固めてきた…?」 《…此方が零児のモンスターを倒すと踏んでの事だろう》実際そのツモリだし 《2体以上出せないと…》《先が長くなりそうだね》 「そーですねぇ ワタクシのターン ドロー!!」 《覇王門零… どう使う? どう動かす?》 p.28  《此処であのモンスターを出せれば勝てる… でも…》 「――そんなの ちょっと エンタメじゃ ないかな!  切り札は取っておかないとね ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」 ――? 何のカードを… p.29  「バトルだ 烈火大王エグゼクティブ・テムジンを攻撃!」  LP →2800 p.30  「よーっし 再び 零児の場はガラ空き―― !」 「…DDDの契約変更 ブレイブアイズの攻撃宣言時に発動させた」 「…… さっきも使ったカードか!」 「……」 「これによりDDオルトロスを私の手札に加えておいた  そしてオルトロスの効果は 自分がダメージを受けた時に 手札から特殊召喚できる事」 守1800 p.31  うーん「転んでも タダじゃ起きないって事ですね」 《次当たり ブレイブアイズが倒されそうだな》2分の1の確率でそうなる 「仕方が無い… 覇王門零をペンデュラム召喚!」  守備表示. 攻守 0 「あんまりエンタメ出来なかったけれど 今回はこれでターンエン…」 《――ん? ライトフェニックスって 直接攻撃時に特殊召喚できるんじゃなかったっけ》《あと覇王門零がPモンスターって事は》 p.32  「……」 えっと《フェニ召喚にはPゾーンにカードが必要》ただし攻撃力0のモンスターは ブレイブの効果で効果使えない 《それからPモンスターとの融合素材に出来るのは「オッドアイズ」モンスター》ボルテックス 呼べる? 《スターヴ・ヴェノムもイケてたねぇ… でもちょこっとライフ残すと 逆転される法則が》 《どの道 今からではな…》 《ボルテックスを先出しするか?》 うーん 「…… 何かミスしたみたいだね」それに気付いてのみたいな 「立て直せるのかしら…」 んー てへっ「もう1体召喚してイイ?」 「…まぁ一応」「システム的には可能の筈だ」 「それじゃあお言葉に甘えまして 魔法カード『ペンデュラム・フュージョン』を発動!  Pゾーンにカードが2枚ある場合 Pゾーンのカードを使って融合召喚!」 p.33  オッドアイズ… ボルテックス・ドラゴン!! 攻2500 「ホントは先に召喚してれば良かったんですけどね! まぁ人生こういうウッカリも在ります 今度こそワタクシはターンエンド」 p.34  「ふざけた事を… それとも西小蔵に対する配慮か?」 「…… 」 「今のターン 君は私たち二人を両方倒せるモンスターを出せていた 敢えてそれをしなかったのは  そうする事で場が白けるとか面白みが無くなるとか… そんな事を考えてしまったからではないのか?」 p.35  「――まぁね せっかく面白くなってきた処なのに アッサリ終わっちゃったら つまんないもん」 「…… それに気を取られてのウッカリ≠ゥ 余裕を見せるのは結構だが あまり手温いと西小蔵にも見ている者達にも失礼だ  私もさっきは西小蔵への攻撃を見逃したし このデュエル自体 深い気持ちで始めた訳ではない  それでももう こうして 見物人ギャラリーが集まってしまった ならばプロデュエリストとして  その肩書きに恥じないデュエルを行わない訳にはいかない」 p.36  「此処はもう客の居るデュエルスタジアムと同じだ 西小蔵のレベルに我々の方が合わせるのではなく  西小蔵の方を我々のレベルに引き上げるようなデュエルをしなくては」 「……」 「それは西小蔵の方には酷かも知れないが だからと言って我々自身が手を抜いていい理由にはならない  ――遊矢 私を今の彼と同等として挑むと言うのなら それはこの私への侮辱と見なす」 p.37  「…御免 ボルテックスが呼べる事に気付かなかったのは俺のミスだ だけど言い訳かも知れないけど  気付かなかった中で 俺は俺の1番に出来るエンタメは何かって探してた それはホントだ!」 「……」 「デュエルには勝ちたい だけど力尽くで勝って みんなが楽しめないようなデュエル  そんなの俺にとっての勝利≠カゃないんだ!  俺の目的は… 俺がデュエルをするのは みんなを笑顔にする為…」 p.38  「…… 何故だ? 人を笑顔にするだけならデュエル以外の方法が幾らでもある筈…  何故デュエルで笑わせようとする どうしてデュエルモンスターズでなくてはならない」 「…… 分からない それでも俺は勝つ為だけに… 負けないだけの為に自分の嫌な事をする そんなのはもう嫌なんだ!」 p.39  「……」 「みんなを笑顔にしたいとは思う でもそれは御機嫌取りの為じゃない!  …… 自分のやりたい事を貫けば 誰かとの意見が合わなくなる事だって当たり前なんだ!」 「…アンタが怖い 気に入られるようにデュエルをする方がどんだけ楽かとは思う  でもそれは俺のデュエルじゃない 俺の望む結果にはならない」 p.40  「俺… は… 負ける事も失敗する事も恐れていちゃ駄目なんだ 負けたくないし勝ちたいとは思うけど  その為にアンタに媚びてみんなに媚びて… 自分がグチャグチャに成るまで苦しい思いをするのは もう嫌だ!!」 「……」 p.41  「…… 挙句の果てに俺は世界そのものを滅ぼそうとした… …… そんな事はもう二度としないって決めたんだ! 俺は俺のやり方で  この世界を… …… 世界中の人々に笑顔を…」 《…… ズァークとしての経験か 単純な願いと言うより… 義務感?  「ズァーク」として「世界」を滅ぼそうとしたことに対しての…》贖罪? p.42  《…… 先程あの二人に渡そうとしたカード レベル12と言うのは恐らく「覇王流ズァーク」  …… それを手放すと言う事は 彼にとっては何か意味が在ったのだろうか…》 「…… 分かった それが今の君にとっての戦い≠ネのだな  ――今もやはり君の心は そのペンデュラムのように揺れている」 p.43  「……」 「――迷いが在り 時に過ちを犯す事もまた人としては当然 だがそれを ただ『当然』だからと言って受け止めず  迷いには答えを 過ちには区切りけじめを付けて先へ進む事が必要  思わぬ長話になってしまったが―― このデュエルで 君が私に認められるかどうか 改めて試金石にするがいい  私のターン! ドロー!!」 p.44  「トラップ発動 DDDの人事権  私の手札・フィールド・墓地から『DD』モンスター3枚をデッキに戻し  その後 デッキから『DD』モンスター2枚を手札に加える」 「! オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果  エクストラデッキから時読みの魔術師をデッキに戻し このカード以外のカードの効果を無効にする!!」 p.45  「ふむ… 戦う気力は在るようだな モンスターを1枚伏せて ターンエンドだ」 「…… 僕のターン ドロー」 p.46  《…… 赤馬さんの方には2枚… 榊君の方には3枚…》 「…… もう1枚カードを伏せます ターンエンド」 p.47 僕のレベルの方を引き上げる…か どれだけついていけるか分からないけどやらなくちゃ》  ――負けたくない 《…俺は何の為にデュエルをする? 分からない …本当の意味で 人を笑顔にするってどういう事なんだろう》 p.48  《…分からない 俺は何がしたいんだろう ただ今はようやく俺の番… …正直言えば それを待ってた》 「俺のターン… ドロー」  ――カードを引いて 手札に入れて テキストを見て 考える p.49  《…どうしたらみんなを楽しませられる? 何もしない訳にはいかない でも…》 《――グズグズ悩んでやがるなぁ どーんと行けよどーんと》 「ユーゴ」 p.50  《負ける事を恐れたくはないのだろう》 《だったら欲張ってないで出来る事やりなよ 案ずるより産むが易しってね》  ――――――怖い  ――でも そうだ p.51 【12.11.Mon.】 「俺は逃げないって決めたんだ… 俺は俺に出来る事を 全力で――やる!!」 EMエンタメイト ウィム・ウィッチを通常召喚!! 攻撃表示で うふん 攻守 800 p.52  「え… 何だよあのモンスター」 「どういう全力出してんだアイツ」 「手札も伏せカードも無いんだろ?」「ドラゴン2体も居るんだから充分じゃん」 「出すとしても守備表示だよな普通」「どういうツモリであんなちっこいの…」 「…… 実際破れかぶれだな」 …… 「流石にこれは失望したぞ」 「遊矢… こんなのエンタメじゃないわよ」 p.53  「…戦っているんだ 悪魔ズァークだった時の自分と」 「アイツは負ける事を恐れていた だから敢えてリスクを増やして」  「覇王」という肩書とは名ばかりの 人々に逆らえなかったあわれな傀儡くぐつ p.54  《負ける事は恥じゃねぇ 本当に恥ずかしいのは 負けるのを恐れて 自分を偽る事だ!》 「…… バトルだ! 行けブレイブアイズ… 零児のオルトロスに攻撃!」 「……」 p.55  「倒した」体当たりで 「…そうか あっちのモンスターが居るから」トラップ発動できないか 「次は… どうするツモリだろう」 「ボルテックス 西小蔵…のモンスターにアタック!!」 p.56  迅雷の… スパーキング・ストーム!!  ゴブリン切り込み部隊 守0 ======================================== p.11  他/別の名前のEM、…とかでもイイかな p.13  「映し」は映像、鏡像、影。「写し」は似せて真似た(絵)とか。 p.20  あー、『遊星粒子』の事を先出シするなら此処は変更かな…と、思ッたけど。  ゼロ・リバースの数ヶ月前(正しく言えば、モーメントの建造計画開始前〜建造初期ぐらい)までは  『遊星粒子』自体が発見されたかどうか、  見付かっていたとしてもマダ研究段階とかギリギリそんな状態OK。  ――ってな訳で、この時点では瀬人もモクバも『遊星粒子』をマダよく知らない設定、って事で―。 〜p.37〜  ……、実際には書き手のミスだったと思います。  けどソツ無く上辺だけのデュエルをやった処で、総合的に無駄な部分にシカならなイと思う。(言い訳?)  …行き当たりバッタリで書いてるけど、ヤッパARC-V自体の主題みたいな処はキチンとナイフ入れないと。 p.56  技名適当。  前回(SINGO戦)では思い付いてなかったクセに。  …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★





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