とっぷ壊殻の海ノ物語遊戯王BrowsingU


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#022.素良との時間/LDGディフェンダー紛失

p.1 【2017.11.122.Sun.】
「……

 モンスターと一緒に踊れるのも楽しいけど こうやって見るのも悪くないかなぁ

 けど出来るんだったら やっぱり戻って混ざりたい」くうーッ
ハハ「遊矢らしい意見だね」

《踊る阿呆に見る阿呆…》
《……》つくづく遊矢が外層担当で良かった感.
嗚呼

p.2 
「ヒメにもちょっと言ったけどさぁ この『モンスターに踊りを踊らせる』って技術は凄いらしいよ
 本当ならデュエルモンスターにはこんな事出来ないんだから!」

「出来ない…?」
「当然じゃん デュエルに関係ないこんな動き 普通にプログラムされてる訳 ないよ」
 カード効果で踊れるのはつまりそのカードにそのプログラムが在るって事

p.3 
「プログラム…?」
「そうだよ デュエルモンスター達は コンピューターの プログラムで 動いてる
 『ソリッドビジョン』って言うのはCG技術の一種なんだから
 プログラムで入力されてる通りにしか みんな 動く事はできないんだよ」DMBのは 正しくは SV用のデータだ けれど

「…… 決められた通りにしか 動けない?」
「まぁねぇ だって データだもん かなり高度なAI使ってるから分かりにくいらしいけど」

p.3b 
「そのAI自体も… 何とか粒子だっけ 人の命令を受けないと働かない エネルギープログラムで出来ていて
 まぁともかく 予め誰かが指示しておかなくっちゃ モンスターには何にも出来ない
 人の精神波も科学的には電磁気力 プログラムの一種だそうだから
 多少はプレイヤーの方で そのプログラムを変更する事が出来るそうだけど…

 こういうイベントだと特に… プレイヤーからの命令入力だけに頼ると
 同じ命令でも モンスターの1体1体はてんでバラバラの動きになるから
 より強力な支配力エネルギーを持つ プログラムが要るんだけど これを作るのが難しい」
  p.4  決まりました! ステージ2 行きまーす! オーーッ 「デュエルモンスターズのカード達には中味なんて無い  物を考えたり 自分の好きなように動くだなんて事は出来ない そもそも『自分』だの意識だなんて無いんだから」 「――違う!」 「えっ?」 p.5  「違う… 違うよ 素良 カード達に中身が無い訳じゃない 出来ない… だけだ  それこそ…」 「――素良 私もデュエルモンスターズのカードに 中身が無いだなんて思えないわ」 「柚子までっ」 p.6 …… モンスター達には心が在る それを忘れてしまっては駄目よ 再び恐ろしい事が起きるわ」 「決まったーっ! ツインブレイカーの攻撃!」 ワァァァァ ハッ 「貫通ダメージでトドメを刺したーっ!!!」 p.7  「――あっ 『バトル』見損ねちゃった 折角のクライマックスだったのに」 イェーイ 「……」 「――ヒメちゃん あと3分で4時30分よ」 あっ「ソロ もうそんな時間!?」 p.8  「御免 素良 私もうLDGに帰らなくっちゃ」 「…… 分かった」 「ユーヤはまた 後でね」 「…嗚呼」 《リン〜…》 《押さえろっ》《本体ユーヤにまで禁断症状が出るっ》 「…… そう言えば 遊矢のDANってまだ聞いてなかった」 嗚呼「『ユーヤ』だよ さっきからヒメが呼んでた」 …区別つかないね… まぁね p.9  「…… それじゃあ『ユーヤ』 今度はLDGの方に行こうよ 僕まだ30分 時間あるから」 「――嗚呼 俺もあと丁度30分なんだ ――戻るぞ! ヒッポ!」 「ヒポッ!」 「…… ファーニマル・オウル ユーヤに続いて僕達もLDGレオ・デュエル・グラウンドへ」 ホッホウ――いいとも パープル」 p.10  《…… 何だろう DAデュエリストアバターの筈なのに 本物の柚子や遊矢が 目の前に居たような…》変な感覚だったな さっきの  LDG LEO 「戻りましたーっ♪」 うん「間に合ったみたいねぇ」 こうたーい 応 p.11  「…… リーダー」 「――はい」何ですかホクト君 「リーダーの権限ってさぁ」 「はい?」 「MMメッセンジャーモンスターでこの部屋に入れる事も含まれる訳?」 「えっ… ――いえ そんな事は知らされてはいませんが」 「でも そのMMモンスター入って来れたよね 僕のセイクリッド・ハワーじゃ入れないよ」 あ〜…「私もMMで入ろうとしたけれど駄目でしたねぇ」 「私もだわ 画面に特別ルームって出るのよ そのモンスターが特別なの?」乗り物モンスターに乗ってるけど p.12【11.12.Mon.】 「どうでしょう」そういう訳じゃないと思うけど 「でも名前やカード情報を見る限り 『異次元トレーナー』には移動能力 即ち『機能』が在るという事が考えられます  DMはルールよりカードの効果優先ですからね」機能までは分かりませんが 一応迷惑ですか?」 「ん〜…」此処 広いからなぁ 「…俺は気にせんが 感心できる事とも言えんだろう 急ぐ限りでない場合は皆に合わせた方がいい」 「そうですね」それじゃあ今度からそうします あっ 僕も 乗る p.13  「――うわぁっ  凄ーい!」高ーい ハハッ「…だろ?」 「このクリスタル乗れたんだ ただの浮遊オブジェクトにしちゃ デッカ過ぎるなとは思っていたけど」 嗚呼「『踊り場』って呼んでるよ 其処に在る『ダイヤモンド・ゲート』に入る為に作ったんだ」レイジが p.14  「ゲート…って事は出入口か 彼処から中に入れる訳だね やってみたいなぁ」 ハハ「モンスターに乗らないと」  「ダイヤモンド・ゲート通行証」が無いと通れません あ…「そうか 素良には無いよなぁ」 「――ちぇっ  街とか山とか在るけれど あの街には名前付いてるの?」 「えっ… さぁ」 「隣はクエストフィールドって感じだね どんなクエストやってるの?」 p.15  「御免… 俺そういうの よく知らない テストプレイヤーだったと言えばだったんだけれど  この景色は直前になって見せられたから」そう言えば何の説明も受けてないや 「駄目だねー そんなんじゃ いいガイドさんに成れないよ 僕なんてクラブ・イン・アカデミアの事 隅から隅まで遊び尽くしてる」 「そうか」遊び尽くしてるんだ 《デジタル・ランサーズの仕事柄 LDGの各地に何が在るかは 把握しておいた方がイイだろう》 「月曜日にプロフェッサーの息子が『マスマス・トライ』に来たらしいね四つも召喚法使ったって 零児でしょ 「あと何故か『恐怖の部屋 暗黒へのロード』で 柑橘類かんきつるいの名前叫んだ 変な人が居たそうだよ」食いしん坊が錯乱したのかなぁ p.16  「えっと… 素良 それは多分 俺の事だ  柚子がいきなり変な穴に吸い込まれていったから 驚いて名前叫んだ覚えが在る」 嗚呼「柚子か 穴に吸い込まれた…って言うと『因果切断』のトラップだね」 「――嗚呼」正確に言えばヒメだけど 「その前のゴキポン 引っ掛かった? 面白いけど仲良くしたい相手と行くのはおススメしないよ彼処」分かってて行くならイイけれど 「どっちかって言うと 嫌な奴を入れて怖がってるの見て 楽しむって感じ」日頃の鬱憤晴らしにどうぞ♪ 「…嫌な処だな」俺2度と行かない p.17  「そうだねぇ 遊矢はアクション・デュエリストだもん 校舎の中に在るのは どっちかって言うとインドア系  『縮円舞踏会』みたいに体を動かすタイプのデュエルは屋外 あのグラウンドでやるんだよ」体育館も在るけど 「ふーん」 「基本はフリースペースだけど 時間帯によっては ああいう感じでQデュエルを開催するんだ  広いから2コ3コ 同時にやってる時も在る」 へーえ 「他のトコはせいぜい目玉が1コ在ればイイ方だけど… ウチのはもう選り取り見取り! 自信を持っておススメしちゃうねーぇ」 「…ハハハ 確かに一番賑わってるかな」俺の知ってる限りでは p.18  「狭い分 返って人が多く居るように見えるんだよ」此処だけの話 「他の処は ともかくエリアにユーザーを登録させなきゃって感じだから  実態としてはスカスカなエリア・フィールドが多いんだ」 ふーん. 「ウチはその点 エリアがデュエルアカデミアだけだからさ  他のプロバイダみたいに 現実リアルでお客さん呼び込む事 考えなくてイイんだよね  根本的に土台が他とは違うのさ」 「そうか… 確かDMBこのゲームを作った会社が作ったのが 『デュエルアカデミア』だったって言う話だったな」 「そーそー其処から特別な訳  でも『クラブ・イン・アカデミア』のイベントが充実してるのは 僕達アカデミア生徒の力だよ」 p.19  《凄いけど… アレを『デュエルアカデミア』の生徒が作ったって言われると違和感が在るね》 「そうか?」 《現実リアルが今 どうなってるのか 見当もつかないや》 「……  …言われてみれば 素良は前に牢獄のような処だって言ってたような」 「――えっ?」 いや「『クラブ・イン・アカデミア』 デュエルアカデミアの生徒が作ったって言われるのは違和感が在るって」 「そうかな… …… そうだね クラブ・イン・アカデミアがって言うよりも  デュエルアカデミア自体が前とはずいぶん変わっちゃってる」 「――そうか?」 p.20  うん次元統合計画アークエリア・プロジェクトが終わったから… それで変わった部分は 確かに在ったんだろうけど  それだけじゃない何かを感じる ――まるで世界そのものが  他の何処かとすり替えられてしまった感じ」 「すり替え…? 他の何処か?」 うん「まぁ並行世界パラレルワールドって言うのかな 其処に成っちゃったって言われると しっくりくる感 在るんだよね  滅茶苦茶に 性格 変わった奴とか」 p.21  「生徒や教師には 何時の間にか 知らない人間が増えてるし」でも何故か『知ってる』 「逆に居なくなった人も居るねぇ 仲良くしてた訳じゃないけど有名な… 誰だったっけ ユージとエレナ?」 「…… ユーリとセレナの事じゃないのか?」 「…… そうそうそれ! ユーリは顔 覚えてなかったけどさぁ セレナは確か柚子とソックリだったんだよね」何でユーヤが知ってるの? 《…… 僕だって 君なんか顔も名前も知らなかったモンね!》  ふんっ 《…『知らない』の理由が違うんじゃないのか?》 《情報くれる友達が居なかったとか》 《うるさい》 p.22  「…… 知らない人が増えたって言うのは もしかして 居なくなってた人が 戻ってきたからじゃ ないのかな」 「戻ってきた?」 「レイジに クラブ・イン・アカデミアの生徒会長たちが話してた」  まとめるに「この世界は四つの次元に分かれてたせいで… 他の召喚方法を知ってる人は その次元からは 居なくなっちゃって  残された人は 殆どがその人の事を忘れてて… 一部の人だけしか覚えてなかったって言うんだ」 p.23  「嗚呼… そうか思い出した 先輩たちが確かこう言ってたっけ…  『世界から何かが欠けている』 『取り戻す為には次元を一つにしなければならない』」不完全な状態だって 「アークエリア・プロジェクト… 世界をひとつに戻す計画?」 うん「僕はプロジェクトの始まった後に入学したから その意味が良く分からなかった処あるけど」そっかー そういう事だったんだ 「……」 p.24  「ズァークとのあの凄い戦いが終わって …… 気が付いたらアカデミアの寮の中に居たんだ」  あれっ此処何処? 家じゃないー? 「でも何故 其処に居るのか 自分では全く分からなかった」最初. 「……」 「室外そとに出てアカデミアの生徒に会って 其処がそうだって思い出したんだけれど  今度は知らない雰囲気になっている事に感付いて… 別に親しくなかった筈の人と 何故か 親しくなってるし」  やぁ 素良君  嗚呼 エド先輩  あれ? 何で挨拶したんだろう ? それで「何で何でって考えて―― ようやく遊矢や柚子達の事思い出して プロフェッサーの処に行ったんだ  まぁ丁度 遊矢の方も 来てくれたから 良かったけど」あの時は 「…そうか」 p.25  「俺もそのちょっと前までは 柚子の事 ズァークだった事 何故か全部 忘れていたんだ  思い出さずに柚子の事 忘れたままだったのかも知れないと思うとゾッとする」気付かなかったけど 素良の事も 忘れていたかも 「そっか―― 思い出せて良かったねぇ」お互い 「そうだな… …うん 塾長のお陰だ」感謝しないと ふーん? 「……」 p.26  「此処はすっごく高いのに… 風とか吹いてないんだよねぇ全く」 「――! そう言えばそうだな」雲が流れているのは ソリッドビジョンだったっけ p.27  「僕のこの縦ロールの髪の毛も 指で触れるとその感触は在るんだけれど  肩や背中に着いてるって感触の方はしないんだ ――ちょっと変でしょ」 「ふーん」そうなんだ 「聞く処によるとこのゲーム 人間を半催眠状態にして 人工的に夢を見せている状態らしいんだ」 「――夢を?」 うん「レム睡眠の時って 夢の中じゃ体動かしても 現実で寝ている体は動かない訳じゃん  あれとほぼ同じにして 口や腕だけ動かしてる状態 それがDMBをプレイしている人なんだって  座っているのにこうして立っているような感じするしねぇ」 p.28  「そうか… あんまり意識した事なかったけど 此処って『夢の世界』なのか そうか…」そういう事になるのか 「…… 理論的にはね 脳に信号を送り込んで それで映像を形成させている… まぶたを開けても開けなくても見える」 「……」 「又聞きだから あんまり詳しい事については知らないんだけどさぁ 生徒の中にはやっぱり 本物の夢とは違うって  そう強く主張している奴も居るよ」 p.29  「でも僕はあんまり気にしてない 比べようにも『夢』って言うのは元々が  起きたらスグ忘れるように出来ているものなんだって 覚えてる事の方が実は稀らしい」 「そうか… 確かに朝起きた時 それまで見てた夢を忘れちゃうって よく在るけど」そうかー そういう風に出来てるんだ うん 「DMBは醒めない夢 人工的に作られた明晰夢  稀に途中で眠くなったり ゲーム終了後に眠気が襲ってくるのは そういう理由も在るらしいよ」個人差が在るけど 「…そうか」 p.30  「そう言えば僕… お仕事する前に いったん休み 取らなくっちゃいけないんだ  ――今 時間は?」 「んー…」 「――あっ ヤッバイ5時だ! 時間じゃん 御免ユーヤ 僕帰る!」 嗚呼――ヒッポ 俺達もダイヤモンド・ホールに… ん?」  入場制限ルームのため入れません 「…… そう言えば 5時 来たのに 『LDGの役員章』のバッジが出て来ないな」何時も この辺… p.31  「…… 確か LDGディフェンダーを使うには まず魔法マジックトラップの 選択ボタンから ……」表示が出ない… 「えーっと …… そう サイドデッキ…… ………………………………  ――無いっ!! LDGディフェンダー 失くしたあっ!?」 《…… 本当に盗まれていたようだな》 《――だね》 わーっ どうしよー! p.32  「…ちッ  なぁーにやってんだ あの馬鹿は」  移動する 「ヒポ!」  MMに 対処できない トラブルは お気軽に サポートセンターへ お問い合わせ下さい ⇒今すぐ行く/後で ハッ「そうか サポートセンター 其処の文字 触れば イイんだな」  ⇒今すぐ行く/後で 「――ドアホ 『デジタル・ランサーズ』がカード失くした上 サポートセンターに届け出るか普通」恥さらすな! 「あ痛たたたっ」また髪 引っ張り― 「あっ… SINGO それにフォース」 「大丈夫ですか ユーヤ君」 嗚呼 p.33  「…説得横 ノンビリしてんな ボケ」  だぶるで ぎーーむ! 「俺はもう戻るぞ イイな ちゃんと やっとけよ!」 「ユーヤ君 LDGディフェンダー 手放しましたね」 えッ「何でソレを!」 えーっと 「『デジタル・ランサーズ 違反者への鉄拳』の機能です  性質上『LDGディフェンダー』を持つ人がデュエルを始めるとスグに分かるんですよ」ターンプレイヤーになったら 発動可能状態になるから 「…… そうか」 「10分…から15分くらい前に発動して 知らないプレイヤー名とプロバイダ名が出て来たから  嗚呼 誰か やったんだなー って思って」 「……」 p.34  「でも僕 勤務中だったから 取り返しに行く事自体は 後回しにしてて ――そしたらユーヤ君が来なかったでしょう  それでユーヤ君が カードを手放したんだなーって 分かって…  …… LDGディフェンダーはカード交換タイプの犯罪の囮捜査に使えるよう  普通のカードと同じく 他のカードと交換する事が可能なんですけど 実際は何が在ったんです?」 えっ「えーと」 《ヒメと一緒にクラブ・イン・アカデミアに行った》 「ヒメと一緒にクラブ・イン・アカデミアに行った」 《其処でカードをデッキ丸々実体化できるクエストに参加した》 「其処でカードをデッキ丸々実体化できるクエストに参加した」 ふんふん 「その時にカード落としちゃって ぶつかった人が 拾うの手伝ってくれたんだけれど  …… 今 ダイヤモンド・ホールに行こうとしたら 出来なくて…」 「……」 p.35  「ヒメさんが一緒だったんですかー だったらユーヤ君がカード失くしたかも知れないって事  きちんと言っておけば良かったですねぇ」 「…う゛ッ そんな想像するだに恐ろしい」  アンタあれだけ言ったのに何やってんのよー 「彼女『また遅刻だわ』とか言って怒って帰っていきましたけど  そのあと放って置かれてる辺り 何時もの事だと諦め切られちゃってるよーですねぇ」 「…う゛ッ」 《リン〜!!》 《やかましい!》 「…それで 入れ代わりで仕事始めたSINGO君が  丁度真っ先に この角の部分のスクリーンを見て ユーヤ君を見付けたんですよ  それでまぁ 迎えに来たと言うか 何と言うか」 そうか… p.36  「――じゃっ そういう訳で 僕の後ろに 乗って下さい」 「あ… 嗚呼…」 「異次元トレーナー 『ExCelSiorエクセルシア』のプレイヤー『マージ』の処に向かって下さい」 ――合点!」 「えっ…」 p.37  「フォース メインルームに戻るんじゃ」 「君 今 入れないでしょう」入れても仕事が出来ない状態. 「……」 「!」 「コイツですぜ 大将」 p.38  「な――何だ お前らは ――!」 「…… ECSエクセルシアのマージさんですね 僕達はレオ・デュエル・グラウンド 略してLDGからやってきました」 「……」 「『LDGディフェンダー』というカードを持っている筈です 此方の物ですので返して下さい」 し――「知らねぇよそんなカード 何の根拠が在って――」 「…… コンピューターによる自動表示リストに 貴方の名前が載っています 現在もデュエル続行中のようですね」 p.39  「ッ… そうだよデュエルの真っ最中なんだ そんな変なトコに居るんじゃねぇ さっさとどけ」決闘空間に入ってこれるなんて何様だ 「うーん」 「トラップ発動 『デジタル・ランサーズ 違反者への鉄拳』」  マージ LP →0 『…勝者ウィナージェスタ 決闘空間デュエルフロアクローズ』 「すいませんねぇコッチも急いでいるもので ――マージさんはまだシラを切るつもりですか?」 p.40  「…フォース この人 俺が会った人とは違う」 ぅーー 「服も顔も髪も 明らかに別人だよ」 「入手経路は問いません この人はLDGディフェンダーを持っているのに知らないと言った  だからあのトラップを発動させたまでです  デュエルの度にやりますよ―― イイんですか? マージさん」 「――くそっ 返しゃあイイんだろ返しゃ!」無茶苦茶な奴だな p.41  「――嗚呼 ただカードを出して返そうとしても駄目ですよ  ゲームの仕様で一般プレイヤー同士は 交換トレードしか出来ませんからね 此方に乗って下さい  異次元トレーナー LDGタワーのデジタル・ランサーズ メインルームに戻って下さい」 「――承知!」 「…… カードの交換でもしたのかな 本当に何も知らなかったんだったらどうしよう」この人 p.42  《なぁーに甘い事言ってるの遊矢》 「けど…」 《姿は違うが声は同じだ》《フォースの言う通り知らばっくれた時点で処罰の対象になるんだろうが》 「――はい 二人とも降りて下さい 此方のテーブルの方に来て」 p.43  「――そうか このテーブルでもカードが実体化するんだっけ」 「――はい マージさん 此処に LDGディフェンダーを置いて下さい」 「…本当だ クラブ・イン・アカデミアにしか無いと思ってたぜ こんな技術」 「まぁそれは企業秘密という事で ユーヤ君 カード仕舞って下さい」 「……」 「――はい オーケイ それじゃマージさんはまた此方に」 「嗚呼」 p.44  「それじゃあ僕 この人の事 送ってきます ユーヤ君はこのまま仕事に入って下さい」 「――嗚呼」 「…… 今の奴が犯人か?」 「あ… えーと」 「お前つくづくドジだなぁ まさか初出動前にカード盗まれるたぁ思わなかったぜ」  【11.14.Tue.】 ぬっ…「盗まれた… とは限らないんじゃ」 「じゃあ何でアイツがカード持ってたんだよ」奪われたのか? えーと「俺が落としたのを 偶然拾った人が 間違えてカードを交換した……」から? p.45  「ドゥアホ!! ブラウザカードをどうやったら落とすんだ!?」 「…それは」 「有り得るとして拾ったカード交換する奴なんか居るか!」 「だから間違い…」 「どう間違えるんだよ 攻撃力を6000に出来るカードだぞ!?」俺だったらそのまま猫ババするわ! するなよ…  耳引っ張り ぎゅーっ 「たぁくぅ〜… …… ソッチの窓のあの辺からやれよ」 「――嗚呼」 「…騙されたのかなぁ 親切そうな人だったのに」  同一人物? 《…美化をするな》 《忘れなよ もう過ぎた事なんだし》 p.46  「…お前ら何か凄いなァ 見た目はショボそうなのによっ なぁ 他にも クラブ・イン・アカデミアの技術あんのか?」 「…それにはお答え出来ませんが 現実リアルで多少 繋がりが在ります  クラブ・イン・アカデミアを作っている学校の責任者の方が ウチのプロバイダのお父さんに当たるで」 「ふーん」 「LDGは昨日オープンしたばかりのエリア・フィールドなので それ相応に最新技術を使っていると思います  良かったら遊びに来て下さい」でもマナーは守ってね ←機会が在ったら宣伝するように言われている 「運営時間は午後6時までです」 「応!」 p.47 ――どうぞ 貴方」 「嗚呼」 「…此方がLDGから渡されました規約ですか」 「嗚呼」 「…大半はDMBターミナルのマニュアルに在った内容ですわね 取ってしまいましょう」そしてホチキスで留め直す. うむ…「何時もながら見事なり分け 我が権現坂道場の経理を支えるだけは在る」 ふふ「お上手」 さて――「デュエルスクールの生徒同士をデュエルさせるという話から始まった事ですけど 果たしてその実態は?」 p.48  「…… ひとまず嘘は言っていませんが デュエルスクールの側で『ステージ』『Aステージ』を整える事と  一般のプレイヤーもそのステージでデュエルが出来ると言うのが気に掛かります」 「…ふむ」 「恐らく大概のデュエルスクールは この『Aステージ』作りに力を入れて 一般プレイヤーを呼び込む事に躍起になる事でしょう  そのままスクールの宣伝になる そう考える方が少なくはないでしょうから」 「――嗚呼」 「ですがプレイヤーの側から見れば 10も20も在るスクールの作る物だなんて大体同じに見えますわ  現実のデュエリスト志望者達が その辺りを選ばずLDSに多く集まっているのと同じ理屈です」 p.49  「――うむ このような勝負はLDSが少し 本気を出せば圧勝  それに専用ゲーム機のオンラインゲームなど そう何年も持つ物ではあるまい」 「半年…ぐらいでしたかしら 前は」 嗚呼「海馬Coがゼロ・リバースに巻き込まれたという事も在るが それでも1年後か3年後ぐらいには新しいゲーム機が出る筈だ  次世代機にどれだけのデータが引き継がれるかは分からぬが――」 「…どの道 現実の道場まで ワザワザ足を運んでデュエルを学ぼうとする者は少ないでしょう  初心者でも 大概の事は MMに聞けば分かる仕組みですもの  我が流派そのものを広めると言うなら別ですが  『不動のデュエル』は相手がそうでないからこそ 成立する戦法スタイルです  こういう事はあくまで遊び そう割り切るのが一番ですわ」 p.50  「――うむ 『ステージ』作りに力を入れ 一般のプレイヤーに媚びを売るような真似をする必要は在るまい  既に在るフィールド魔法の中で 適当な物を使えば宜しい」 「…はい」畏まりました 「我が道場は門下生をゲームに参加させる事の方を重視していく  各地のエリア・フィールドでは 普通に上位のデュエリスト達がランキングされているから  彼らを相手に修行を積み重ねさせる事を目的としよう」 「世界中のデュエルスクールの生徒と対戦させる――と言うのが貴方の御言葉でしたけど  実際はデュエルスクール自体がどれだけ参加しているか 分かった物ではありませんものねぇ」 「――そうだな ま 建前だ」あんな言葉は p.51 …… 折を見て調べてはおきましょう  在ると言えば一応LDSが在りますわ 舞網チャンピオンシップにも 市外からの生徒を出していた筈」 「――ふむ」そうだったかな 「此処以外のデュエルスクールさんとの対戦つきあいは まぁそれなりにやらせて頂くという事で  …昇さんの方はどうしましょう 『デジタル・ランサーズ』とやらに加盟しているという事ですが」運営スタッフの一員だとか うむ…「此方で昇の足を引っ張る訳にも 昇の方が道場の足枷になる訳にも いくまい  一般プレイヤーとして出入りや対戦を禁止するという訳ではないが  基本はお互い 余り関わり合わないという方針の方で行こうと思う  昇がDMBで何を為すのか その為に何を選ぶのか 全て自らで決めさせる これもまた大きな修行と成る筈」 p.52  「――分かりました 昇さんにもそうお伝えしておきます」 「…嗚呼」 うーん「どんな『ステージ』にするかなぁ フィールド魔法にAカード」 あっ「俺自身のDAとMMも選ばなきゃなんだよな!」 お父さーん「そんなのウチに在るカードで充分じゃない」ワザワザ買おうとしないでよ DAはタダだけど 「何言ってるんだ世界中で遊ばれてるオンラインゲームなんだろう!?  ウチの塾をPRする絶好の機会じゃないか!!」 はいはい ======================================== p.3b  ――で、遊星粒子を先出し(#005)すると増えル説明。 p.4〜  中味は中に在るもので、中身はプラス内容(と刀身)の事。  統一するか別々のままか迷う処★ p.14〜  山の隣のQフィールド:答えは(此処が)『最果ての神戦』。  他『ミュージック・フォー』も在るけれど、ドチラも内容を知っているので敢えて行った事が無い。  ――のでLDG内部での実際の設置箇所を知らない。  広過ぎる割にQデュエルは少ないとか、プレイする時間は限られている上 他のエリアにも行ってるとか、  ユーヤがLDG各地に詳しくない理由は色々在る。  でもまー#018で自分の学校の購買部忘れてたように、(アニメ→遊B2版)遊矢は何処かローカル常識が欠けている。 p.21  「何でユーヤが知ってるの?」――と言ってる時点で素良はおかしい。  だけどユーリが引っ掻き回しているせいで、遊矢はその事に気付いていない。  ……遊矢自身もおかしいって言えばおかしいって事だけど、本人に自覚が無いんで  (書き手がネタ晴らししないと)読者には分かり辛い処。  仄めかしてるだけじゃ何時の話になるのか分からなかったので、  そして同じような説明シーンをまたやるとシたら二度手間なので、  『並行世界パラレルワールド』という言葉は此処で無理矢理先出しさせた感が在る。  …もし不自然に感ジるならそういう事。 p.23  コレも88話によると、素良は結構前からデュエルアカデミアに居て デュエル戦士としての教育を受けていたらしい。  だもんで(零王がアカデミアに来て)アークエリア・プロジェクトの後に素良がアカデミアに来た、と言うのは間違い★  (ネタバレすると、対ズァークの訓練は零王が来る前から行われていた。   何故そうだったノかはマァ後で分かるとして)  13歳で3年前の事を覚えてない、って言うのも変だし……。  (けど『世界』そのものがおかしいって事にスると変じゃない、間違ってない事になるイイ加減設定☆) p.27〜  …この辺も、素良がするべき話ではナイのかも知れないけど。 p.37  フォースの上にはレイジが居る訳で、『大将』と言う呼び方は後で変えるかも★  …公式や後で出て来る設定と、合わなくなるようだったら修正★





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